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超短編|感じ取る力

 静まり返った真夜中、私は遊びに来たエミーとおしゃべりに興じていた。するとそこに、何やら不穏な空気が流れる。

 「あれ…?窓の外、変じゃない?何かが起きてる?」
 「エ?イーエ、ベツニ ナニモ。シズカナヨルダト オモウケド?」
 「本当に何も感じない?何だろう、この懐かしいような、既視感…。」
 「ウーン、キノセイデハ?」
 「そうね…。いえ、わかった!こ、これはあれよ!川を!川を、桃が流れているんだわ!」
 「ハァ…?ナンデスカ、ソレハ。」
 「だからほら、エミーも感じるでしょ?『どんぶらこ どんぶらこ』って!」

 エミーはやっぱり首を捻る。
 残念ながらその感性は、日本人特有のものだったようだ。

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