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私は誰⁉️(19)




私は、警察署を出て病院に向かった。

石川医師に私の疑問を聞いた。

「警察の見解だと、私は交通事故となっていますが、
 以前入院している時に、私は暴行を受けたと病院の人に
 お聞きしていたのですが、実際のところはどうなのでしょう?
 暴行だとすると、喧嘩でしょうか?」

 石川医師は
 「傷跡をみた時、交通事故の傷跡としたら不自然な感じが
  しました。でも断定は出来ません。
  私はあくまでも、暴行の可能性があると言っただけです。」
 
 「では、暴行の可能性はどれ位の割合ですか?」

 「六割ぐらいですかね。警察は交通事故と言っているのですね。
  難しいところです。」
  と、石川医師は言って少し考え込んだ。そして、
 
 「暴行か交通事故は正直なところ私にも断定は出来ません。
  しかし、暴行の可能性の方が私は高いと思っています。
  単なる喧嘩なのかどうかは分かりませんが、私は複数の人に
  暴行された様に思っています。
  身体の傷のつき方に不自然な感じがしたので、
  医者の勘みたいなものですが。」

  先ほどは、刑事の勘と言われた。
  今度は、医者の勘だ。
  どちらにしても、説得力に欠ける。

 「入院の費用とか、治療費はどの様なっているのでしょうか?」
  ここは二番目に気になる所だ。
 「確か、妹さんが支払っていた筈です。」
 ホットした。
 「保険の適応でしたか?」
 
 「それは事務員で無ければわからないです。」
 
 確かめたところ、保険の適応では無く、実費だという事だった。
 妹は金持ちか?
 普通は、大金を支払ったのだから、私の保険証を探すか、
 私に確認するだろう。
 何故しない。またも謎が深まった。
 
 「私は誰なんだ」と叫びたかった。

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