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石平「BC221ー2023脅威と欺瞞の中国皇帝政治二千年史 日本人が知らない異世界「中国」の行動原理を見抜く」

石平「BC221ー2023脅威と欺瞞の中国皇帝政治二千年史 日本人が知らない異世界「中国」の行動原理を見抜く」(徳間書店)。電子書籍版はこちら↓
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香港🇭🇰やウィグルを弾圧する中国共産党政府。国内だけでなく、日本🇯🇵やフィリピン🇵🇭のシーレーンを海軍が侵す。そして国家元首自らが、台湾🇹🇼併合を口にする。世界中から見て、ロシア🇷🇺のプーチンと同じく、自分勝手な覇権主義は理解に苦しむ。しかしそれは中国🇨🇳という国を理解していないからである。著者曰く「現実の中国は異世界と心得よ」。
 そもそも中国は秦の始皇帝以来、皇帝政治が3,600年続いている。その間、ずっと「天命」を受けた皇帝が自分以外の全てから、ありとあらゆるものを収奪する権利を持つ。そして叛乱が起きて、新たな皇帝や国が立てば、それは「天命」が移ったのである。皇帝政治を支えてきた儒教は、御用学として権威を支えてきた。日本における仏教、欧米におけるキリスト教のような善悪の概念は存在しない。そして現代において、儒教が共産主義に置き換わって、出現した皇帝が毛沢東であり習近平である。
 もう一つの中国の特徴は「中華思想」。これは中国が一番という意味ではない。この世に中国以外は存在しないという考え方だ。これを「華夷秩序」と呼ぶ。だから東夷(東アジア)、西戎(中央アジア)、北狄(モンゴル🇲🇳など北アジア)、南蛮(東南アジア)など周辺属国は征服してしかるべし。かつ中華の91.4%を占める漢民族の文化に教化せねばならない。従って習近平の目指すところは1️⃣アジア全体の支配2️⃣ 一帯一路の推進3️⃣世界の頂点への君臨。まさにアメリカ🇺🇸との盟主交代、世界統一である。
 もはや中国は将来の憂慮ではない。現実に迫る危機なのである。ここに至るまで日本は散々に利用されてきた。経済や技術面での国家援助、天安門事件の後での天皇訪中による欧米懐柔。その挙句に反日思想で内政への不満を逸らしてきた。日本は、そして世界は中華人民共和国という国家と国民をより正しく認識しなければならない。

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