2020年5月の記事一覧
宮下暁「東独にいた」
宮下暁「東独にいた」①②(講談社)。東西冷戦体制時の東ドイツ。しかしソ連では、ゴルバチョフが政権を取り、東欧諸国にも雪溶けムードが漂い始めてきた。東独では「フロイハイト」と名乗る反体制組織が、政府要人や施設を狙ったテロを繰り広げるようになった。そんなテロ組織に対して、国家が編成した多目的戦闘群「MSG」。超人的に身体能力を鍛えられた「身體兵器」と恐れられる。
「MSG」に身を置く、美しいアナベル
笹沢左保「遅すぎた雨の火曜日」
5月15日 テレビ体操再開8回目、再開2289日目、通算3149日目。笹沢佐保「遅すぎた雨の火曜日」(徳間文庫)。小田桐病院の幼女として、2歳まで育てられた理絵。しかし、その後に院長夫妻に男子ができたことで、病院の使用人であった花村夫妻に養子に出される。厄介払いできたとばかりに、その後は花村一家を邪険に扱った。病死した養父を追うように死んで行った養母の、今際の際に、理絵は自身の出生の秘密を知る。小
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