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写真構図の言語化② 三分割法とレイルマン構図を比較する

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先日三分割法に関する記事を書きました。https://note.com/y_okauchi/n/n4350da89e725

三分割法に類似する構図論として、レイルマン構図があります。そう名付けたのはおそらく中井精也さんなのではないかと思いますが、対角線と4分割線の交点に被写体を置く構図論です。

レイルマン構図は三分割法に比べ、やや交点が外側に来ます。一部のカメラではこのグリッドが出るものも存在していますね。確かLUMIX DMC-G2では出せたと記憶しています。さて、交点が外側に来ることによって発生する効果を、三分割法と比較する観点で考察してみたいと思います。

①視線移動距離が長くなる

三分割法の効果として、対比させた複数の被写体の間で視線が誘導される、という説を考えました。レイルマン構図では三分割法よりも外側に主題が来るので、視線の移動距離が長くなります。一枚の写真の中で視線を動かす距離が長くなれば、必然的に一枚の写真を見る時間も長くなります。見る時間が長いほど、写真の良いところを見つけてもらえる可能性は多少高くなると考えられます。ただ、主題がとんでもなく魅力的なら日の丸構図でも長く見てもらえるので、これは副次的な効果に過ぎないかもしれません。

②巨大なものとの相性の良さ
実際のところ、こちらが本命の理由です。レイルマン構図が特に威力を発揮するのは、

①空や木の葉を構図に大きく入れ、列車を小さめに取り込んで対比させる

②逆に列車を構図に大きく入れ、なにか見つけたものを小さく入れて対比させる

みたいなパターンの構図だと考えています。たとえば①や②で挙げた写真において、三分割法の位置に主題を置いてしまうと、「大きく入れたい」と思ったはずの副題が十分に入り切りません。①であれば下の地面の割合が今より大きくなりますし、②であれば車掌さんの左側の空間が間伸びします。三分割法は思っているより交点が中央寄りなので、複数の被写体を掛け算することが多い編成写真以外の鉄道写真においては、副題を前提とした構図作りの方が合う、という訳です。

私の写真のキーワードは「ピタッとハマる場所を見つける」なので、場所によっては一般的な構図論から外した場所にハマってくることもあります。ただ、少し迷った時や初心に帰りたい時、まず立ち返る場所はレイルマン構図です。そのくらい私にとっては使いやすく、お気に入りの構図構成法になっています。

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