【エッセイ】森君の100円
札幌から電車を乗り継ぎ約3時間。
人里離れた畑と空き地が広がる無人駅の町に通信制高校はあった。当時は通信制高校自体が珍しく、そこが道内各地の全日制高校を辞めた行き場のない子達の受け皿になっていた。通っていた大多数の子は弱さを護り自分を大きく見せるかのように、当時流行り始めたギャル、ギャル男の目立つ風貌をしていた。
通信制高校は年に数回しか登校日が無い。
初めての登校日、声をかけてくれたのは優しいギャルの同級生達。なので約2年程在籍し古参として卒業する頃、私もすっかりギャルみ