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読書感想文~あきらめる勇気~



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本の中で何度も『ホンネで大切なこと』というワードがありました。

私は、「私がホンネで大切にしたいことってなんだろう?」と考えましたが、まだ答えは見つかっていません。

それくらい今まで自分というものに向き合ってこなかったのだろうと思うと、正直ぞっとします。

だって、今生きているのは「私の」人生なのだから。


私は今まで何のために生きてきたのか。
何をしたくて、何を得たくて今日この日まで歩んできたのか。

何も見つからなかったのです。


家の中にある一つ一つを手に取り、
「もしもこれが無くなったら、私は悲しむかなぁ。後悔するかなぁ」
と考えたとき、
「多分後悔はするだろう。だけどそれは失ったものを嘆く気持ちからではなく、再び同じものを手にするために支払わなくてはいけないお金を惜しんでいるからだ」
と気づきました。


つまり、私にとって「物」は大切ではないようなのです。


では、何が大切なのか。


それは多分、それを手に入れるまでの「過程」が大切だったのではないかと思います。

例えば、ずっと行きたいと思っていたお店で買った品。
何時間も迷って悩んで手に入れた道具たち。
お金を貯めて購入したちょっとお高いもの。

手に入れてしまえば、それはもう当たり前となり、
喜びもありがたみも薄れていきます。

それがあることに感謝の気持ちを持つ…と、
頭のどこかでは理解していますが、
大量消費社会の現代において、
代替品はそれこそたくさんあるわけで、
恵まれていることやありがたみを感じることは、
私にとってはやや難しいことでした。

しかし、それらを手に入れた過程に思いを馳せたとき、
それらの品々は宝物に変わりました。


これが私のホンネとどう結びついていくのかはまだ分かりません。
ですが、過程を楽しめたり大切にできるということは、
きっとどんな困難な状況や、
絶体絶命の崖っぷちさえも、
笑って乗り越えてしまえる強さに変わるのではないかと思います。

生きることそのものを楽しむこと。
毎瞬、毎瞬を輝かせること。

それもまた、私のホンネの一部なのではないかなと思いました。


素敵な本との出会いに感謝します。
ありがとうございました。

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