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理由なんてわかっていたのかもしれない

8月末から10月のはじめまでなぜか仕事のたびに泣いていたくらいに、とてつもなくかなしかった。この世界でひとりぼっちにでもなってしまったみたいに。とてつもなくかなしくてつらくてたまらなかった。


我慢なんてできなかった。しようなんて思わなかったけれども。


「どうしたの?」なんて言われたりしたけれども、そんなのわかるはずがない。だってわたしが知りたかったことだったんだもの。自分が自分のことをいちばん理解しているなんて言うけれども、わたしがいちばん自分のことわかっていなかったのだもの。なにか言えるはずなんてなかった。

「わかってるよ、大丈夫だからね」なんて言われても「なにが?わたしがなにもわかっていないのになにをわかっているの?」って思っていた。本当に理由がわからなかったし、数年ぶりに弱かったあの頃のわたしに戻ってしまいそうになるのがこわかった。恐怖でしかなかった。


戻りたくない、絶対に戻りたくない。嫌だ。こわい。


ブレーキをかけてしまっていたそんな気持ちに「いいんだよ、大丈夫」って許してあげることもこわくてできなかったけれど、もういいかなっと思い許した。そして、なにもしたくなくなってしまってできなくなってしまった。いや、わざとしないようにしていたのかもしれない。纏われていたものから逃れたかったんだと思う。そして、すべてに苦しさを感じるようになっていた。でも、心の奥底で突っかかっていたことが取れたように感じて、我慢することをやめた。

もうその状態からは脱出できたけれども、どうしてあんな状態になってしまったのかなんて一切わからなかった。本当になにもわからなかった。あのときは怪我もしていたし、仕事も普段の生活も自分のすきなこともなにひとつ満足にできなかった。会いたい人にも会えていなかった。だからなのかもしれない。言ってしまえばストレスだった。いや絶対そうだ。それしかないと思う。

普段休むことに罪悪感を感じてしまう性格だけれども(本業は嫌いだから気分で休みまくってる笑。)怪我をしていてなにもできない状態。生活もままならない安静にしていなきゃいけないからなにもできない、そんな時間さえ無駄でしかなくて。なにもできないことがとてつもなくもどかしくて。


わたし、なにしているんだろって。


何者にもなれていなくて悩んで、毎日なにか必死にやるようにしていて。バカにされたくなんてないから、人より倍がんばって。そんな生活ができなくなって、本当にダラダラしている状態に理由なんて見出せなかった。大袈裟に考えてしまっていたんだろうけれども、このまま何者にもなれなくて腐っていく未来しか見えなかったんだと思う。わたしはなにもすごくないし、賢いわけでもないけれども人並みには夢を持っているし「こうなりたい!」って思うことだってある。

でも、あの期間は確実に”無”だった。なにも考えれずに、なにもできなくて。みんなが仕事や勉強をがんばっているのに、なにもできない自分に腹が立っていたんだろう。なんで怪我なんてしたの。なんでなにもできないの。なんでこんな生活送っているのって。数年ぶりに落ち込んでしまって、なぜか死にたくなってしまって。頼る人なんていないしSNSでは基本オープンだけれど、本当に言いたいことなんて誰にも言えなかった。だからどうしてもひとりぼっちを感じてしまっていた。

なにがきっかけで、戻ってこれたのかは自分でもわからないけれども。会いたい人に会えたのもあって、そうこうしているうちに怪我も安静にしておく程でもなくなったのがきっかけだったのかもしれない。できていたことがまたできるようになって、自分のすべてを受け入れることができた。

この期間中に心ないこともたくさん言われて、たくさん傷ついた。たくさん泣いて、数え切れない程すべてを放り出して逃げてしまおうかと何回も考えた。けれども、傷ついた原因も救われたのも人っていう尊い存在だった。

きっとまたなにかに裏切られて傷ついて期待してかなしむこともあるだろうし、孤独を感じることだってある。でもその後はきっとまた救われる。だから人は嫌いだけど、関わることをやめようなんて思えないのかもしれない。

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