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ダメ人間と自己決定性

    アドラー心理学には5大理論
・自己決定性
・目的論
・全体論
・認知論
・人間関係論
がありますが、まず自己決定性についてつらつらと書いていこうと思います。
    まず自己決定性とは、人生の主人公は自分であり、どんな仕事をして、誰と付き合い、何を食べ、どこに住むなど全ての事は他者ではなく、自分自身で決める事が出来るという考え方で、もっと言えば運命は自らの意思で決定しているという事です。
    例えばよく本人は乗り気じゃなかったのに姉が勝手に履歴書を送り、オーディションを受けたのがきっかけでJニーズ事務所に入りました的なエピソードがあります。
    履歴書を送ったのは姉かもしれませんが、オーディションを受ける、入所すると決めたのは乗り気じゃなかったその人自身であり、結局まんざらでもなかったんでしょ?という話です。
    話変わって「去る者は追わず」という言葉がありますが、私、20代の頃は去る者を追いかけ回していました。
    辞めた後でもやたら飲みに誘ったり、SNSで友達申請をしたり……。
    これははっきりと覚えていますが、当時は「私と繋がれる=楽しいし得をする」と、悪徳業者の宣伝文句のような大きな勘違いをしていました。
    なので某大手レンタルビデオ店勤務の頃は退職するという同僚に対して「何故辞めるのか?」、「そんな事言わずに辞めるなよ」的な事を言ったり、上司にも「アイツが辞めると仕事が回らないから引き留めてください!」的な事を言ったりと今考えると「鬱陶しい」や「お節介」という言葉しか出てこない事をしていました。
    たまにあった女友達からの恋愛相談も「遊ばれて終わるぞ」やら「他にもっと良い人いるよ」やらと、ここでも破談に導こうとする鬱陶しい言葉の数々…。
    これらは永遠に封印したい赤面案件ですが、当時の私はやたらと他者の人生に土足で踏み込み、自己決定を阻害していた気がします。
    そんな私もいつ、何がきっかけかはわかりませんが、今では会社を辞める人や異動を希望する人を追いかけ回したり、他者の人付き合いに対して余計な口を挟むような事をしなくなりました。
「自分の人生なんだから自分で決めて下さい」
    このスタンスで友人や同僚とは接するようにしています。
    最初は冷たいかな? 引き留めた方がいいかな? 引き留めてほしいかな?とか色々考えましたが、アドラー心理学の自己決定性を知って、この考えに自信を持てるようになりました。
今では転職を考えている同僚がいれば、必要なサポートを率先して行っています。
    何故、変わる事が出来たか?
改めて考えてみると「心の余裕」が違うという結論に至りました。
今では家族もおり、絶対裏切らないと断言出来る友人もいます。
また仕事にしても遊びにしてコミュニティが複数あり、私を肯定してくれる人が多くいます。
    しかし20代の頃はそれがなかった。
    自己紹介でも触れましたが、それまでまともな人生を送って来なかったが故に数少ない自分を肯定してくれる人がいなくなる、また女友達にしても彼氏が出来たら遊びにくくなるなど、目の前から人がいなくなる事を極端に恐れていたのかもしれません。
    今は前述の通り、コミュニティが複数あるので仮に誰かと縁が切れてしまっても、どこかで元気にしてくれていればいいと、割り切れるようになりました。もちろん寂しいですが……。
    今の目標は誰かが人生の帰路に立っていて、このダメ人間に相談をしてくれるという事があったとしたら、自分の意見も求められれば言いますが、それよりはその人が最も有益な方向に意思決定出来るようサポート出来るスキルを身につける事です。
    しかしO型の特性上、人の話を聞かない(例えば話の途中で頷きながらも、頭の中では夕飯の事を考えていたりする)という弱点を克服する必要があるので前途は多難です。

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