中国向けBtoBインサイドセールス 最恐アポインターになるためのすべて

中国向け広告ビジネスにおいて、
周りが恐怖する最強のアポインターになるための全てをここに。


崖っぷちアジアンマーケッター熊は、
2019年6月〜2020年1月の間狂ったように、
毎日電話をかけ続けていました。
手汗がびっしりと当時の受話器には、
滲み込んでたと思います。
ボクとしてもだいぶ触りたくないです。

中国向けマーケティングには限りますが、
カテゴリー問わず毎日平均70〜100件の架電、月平均20件の商談捻出、そのうち成約に至ったのが3件

自己ベストの2019年8月ちょうど世の中がお盆休みの時期は、商談捻出が60件、そのうち6件が成約にいたりました。


率に直すと最も良かった月で約4%のアポ獲得率でした。

世の中でこの数字が、
果たしてどのようなレベルでの成果なのかはボクには分かりません。

当時の先輩方、さらには上層部の方には、
下記のようなコメントをいただいてました。

アポめちゃめちゃ獲得しているんでしょ!
俺が知る限りこんなにアポ獲得している奴見たことないぞぉ。
2019年度中国向けマーケティングに関して日本で1番新規アポを獲得していると思う。
アポ獲得に関してだけはすごいと思う。

インサイドセールスと言えるような、
洗練された手法ではありませんでしたが、
半年間で、一部上場企業の社内にて、
アポ獲得に関しては、飛び抜けて凄いやつという認識はされていたと思います。

本投稿では、メンタルがお豆腐なボクが、
どのようにしてインサイドセールにて、
結果にコミットできたのか大きく分けて3つ
紹介したいと思います。
※あくまで、中国向けマーケティングに関してのみです。

1.中国に対してアクションしている企業リストにこだわる

インサイドセールスにとって、
いかに高いアポ獲得率が見込める架電リストを作成するかということは、永遠の難題です。


質のいいリストを、いかにして手に入れるかこそが、セールス部隊のアポインターとして、圧倒的に輝くために、必要な要素だとボクは思います。

ではどうやって作るのか?


その問いに対しての、答えとして多いのが、
下記のような回答だと思います。

各業界カテゴリー毎の売上上位100社を狙おう。
他の部署から顧客リストを頂戴して架電しよう。
毎月流しているハウスリストへのCRMを中心に架電しよう。

結論から言うと、
ボク個人が、実際に全て試した所感としてはあんまり結果には結びつかなかったです。

特に根拠もなくハウスリストで、
メール開封をした送り先への、
無限ループでの架電は、インサイドセールスにとって最も不毛だと思います。

結局どのようなリストに架電するのがいいの?

冒頭にも書いた通りボクが、半年間約9,600回(1ヶ月毎日80件)の架電を通して、アポが高確率で獲得できる企業の本質として考えているのは、「明らかに市場において、何かしらのアクションを起こしている企業、ブランドであるかどうか」これにつきると思います。

自身の中で架電前にいかにして、「アナタたち絶対中国に対して何かしているでしょう?」

ということをできるだけ解像度が高い根拠をもって架電相手の喉元に先ずは突き刺さすこと、それができるリストを作ることが重要だと思います。


求めている人に、求めているものを提案することが、最も効率的な営業手段というのは、当たり前といえば当たり前です。


しかしながらそこがブレているケースが多いのではないでしょうか。

ボクが、具体的に実行してみて結果として成果にも結びついた手法と、その根拠を紹介します。

ただ中国市場に限るというのと、2019年時点での中国市場と、現在の中国市場は大きく変化しています。なのであくまで参考までに留めていただければ幸いです。

❶自社開催セミナー参加希望者への事前商談アポ

画像1

ボクが、半年間9,600回架電してきた中で、
自社セミナー参加希望者へのアプローチは、100%アポ化していた自負があります。

このリストに、アプローチする根拠は、
説明する必要もないと思います。

明らかな、中国市場への興味と大多数が何かしらの課題感と、社内で達成しないといけないミッションを抱えています。

自社だけではなく、他者セミナーや、
関連する展示会に、参加する企業リストへのアプローチも同じように有効です。

事前に、アナタだけにより詳細に中国市場についてお話する機会をください。

この一言を電話もしくは、メールにて伝えするだけでアポが取れます。

ただ注意しないといけないのが、あくまでセミナー経由で獲得できるアポは、アポインターにとっての、バブルのようなものです。

個人ではなく、企業として良質なリードを、
獲得することをゴールとして考えるとします。

それであれば業界でも知名度があるインフルエンサーを招いて、最大頻度で自社セミナーを開催する。


その後インサイドセールスが100%新規リードを刈り取る。
この方法が、結局のところ1番効果的な手段だと、中国市場向けインサイドセールスとしては思います。

❷ライバル会社、中国関連の事業をしている会社に紹介されたブランド

画像2

次に効果的だと思うのがライバル会社、
もしくは、直接のライバルではないものの、
市場に関連するメディアに紹介されているブランドをリストアップすることです。

できるだけ自社の武器と考えているサービスと大きくかぶっているサービスを、提供しているライバル会社を探してください。


ボクはそうしていました。

そしてアポ獲得という観点で勝率が高かったです。

下記は、実際に競合プレスリリース掲載リストに、アプローチした際のやりとりの一例です。
(架電の際のテーマはWeChat公式アカウント+インバウンド)

熊 お世話になります。熊です。御社のブランドのWeChat公式アカウントでの取り組み事例を〇〇社のプレスリリースで拝見してお電話いたしました。

担当者A  お世話になります。ありがとうございます。〇〇社さんにはお世話になっているんですよ。弊社としても中国市場は力入れていきたいので。

熊  そうなんですね。実は弊社としても〇〇様や、〇〇様にWeChatのソリューションを提供していて長らくご一緒させていただいてます。良ければご参考までに弊社の取り組んでいる内容をご説明させていただいて御社の中国市場ビジネスの伸長にご協力させていただけませんか。弊社としては来週の〇日にご訪問させていただければと存じます。

大体の架電が、ボクの場合は、このような話の展開になっていきました。

そして8割くらいの架電先が、プレスリリースに、掲載されているライバル会社以外の話も、聞いて企業として課題に感じている事への、ソリューションを発見したいという考えを持たれていました。

その考えの根本には、100%理想を叶えられる支援会社は存在しないが、100%を追い求めていきたいという欲求が誰しもあるからだと思います。

中国市場においては、「正解がわからないが大金を得る可能性がある」
ということを日本人担当者は特に思われています。

だからこそ、競合サービスだけを続けていることへの、不安を感じているかつ、選択肢を広げて、自身を安心させたいと思われていると思います。

今までの9,600回の架電からも確信しています。

だからこそ、安心感を得るために選択肢を広げませんか?
さらに、先方を安心させる知名度がある企業の事例を、先方が得られる選択肢の一例として、提案をする手法は、ボクの経験上勝率が高い戦い方でした。

❸中国現地SNSや、ECプラットフォームに、商品がすでに露出しているブランド

スクリーンショット 2020-09-12 18.33.24

画像4

❸に関しては、中国市場向けインサイドセールスの皆さんであれば、きっとすでに、当たり前のようにされている手法であると思います。

その上で敢えて言わせていただきます。

すでに、中国現地プラットフォームに情報が、出ていますという根拠以上に先方に対して「アナタたち中国に対して何かしているでしょう?」ということを主張できる事象は存在しないでしょう。

中国向けインサイドセールスであるならば、
天猫国際、タオバオ、京東の日本と検索した際に、表示されるリコメンドブランド、@コスメさんの天猫旗艦店に掲載されているブランド、REDにて日本化粧品と検索した際に表示されるブランドは、絶対にアプローチしなければならない対象です。

実際に、ボクが日本で生まれてはじめて受注した企業も、このリストから生まれました。

 メンタル弱者の熊でも、成約までいけたことからも、アポ確率だけではなく、
受注確率も高い対象とおもってもらっていいでしょう。

さらに、この軸でリストを作成していくのであれば、化粧品や健康食品であれば、RED上で話題になっているキーワードで検索した時に表示されるブランド、レストランやお土産屋さんであれば、東京観光などスポットを関連づけて検索した際に表示される対象をリスト化するのもおすすめです。

下記にて、実際にボクがよく利用していた検索キーワードを例として掲載しています。
(2019年時点なので影響力の変動はあると思います)

1.日本神药
2.东京美食
3.日本药
4.日本化妆品
5.日本化粧品の名前(化粧水、リップ、コンシラー、ファンデーションなど)
6.日本代购

ただこれに関しては、日本人の頭で考えるより、隣人の中国人に聞いて、流行のキーワードを仕入れる方が効果的です。

特に、日本でソーシャルバイヤーをしている中国人の方と、繋がりがあるのであれば、よくよくアドバイスをもらうべきだと思います。

ボクが、実際に当時会社主催のイベントで出会い恋に落ちてしまっていたソーシャルバイヤーの方がいらっしゃいました。
(前職の皆さんすみません)

その方と、デートをして1日過ごす中で、
実はインスタグラムが情報収拾媒体としては、1番役に立っているんだとかなど、リアルな情報を教えてもらっていました。

結果、自身で調べている何倍も正確かつ、勝率の高い商品リストが完成しました。

商品の販売対象が、中国人なのだから、中国人に聞くのが効果的です。
中国人が、認知していることこそ、企業のアクションの現れです。

2.フィールドセールスを神格化する

画像5

結局顧客に、最終的な契約の判断を促すのは、フィールドセールスです。
そして契約後に、フォローをするのもフィールドセールスです。

残念ながら、こればかしは役割上しょうがないので変わりようないです。

インサイドセールスの皆さんの中には、
下記のような悩みをもつ方いらっしゃいませんか。

俺らが頑張って架電しても結局はMVP取るのはフィールドセールスだ
リードを獲得したのは俺なのに結局フィールドが全てもっていく...etc

これは、ボク自身が確かに思っていたことです笑

人間なので、承認欲求があるのはしょうがないことです。


許してください。

ただボクの場合、恵まれていたのが直属のメンター、先輩が人間としてもなによりセールスとして、確かに神がかっていたということです。

正直周りのレベルが高すぎて、追いついていけない自分ただそれを認めたくない。

自分の中での葛藤が、ボクの心がブレイクした、大きな原因だったと思います。

それくらいボクにとっては憧れの対象でした。

それくらい、信頼をおいていたからこそ、
自分がリードを獲得する企業にも、
いかにうちのセールスが優れているか力説できました。

それもインサイドセールスとして結果を出せた大きな要因だと思います。

実際顧客にとっての、パートナーとなるフィールドセールスこそが、自社の最大の強みと言い切れていたことが、1番顧客の心を動かしていたと思います。

ボクは、フィールドセールスを神格化するために、主に4つのことを、詳細に顧客に伝えていました。

1.フィールドセールスの担当顧客
2.フィールドセールスの経歴
3.フィールドセールスの信条
4.フィールドセールスの人となり

中国市場向けであれば、いかにフィールドセールスが中国現地で経験をつんでいるか、中国人のことを理解しているかを熱量をもって伝えることが重要だと思います。

神格化して伝えすぎて下記のようなエピソードがあります。

一度スケジュールが上手く調整できない案件がありました。
その際に「ボクが代わりに、訪問させてもらいます」と伝えたら「君では意味がない、君が言っていた〇〇さんじゃないと意味がないんだ」とアポ機会を失ってしまったことがあります。

それくらい、フィールドセールスを売り込んでいました。

顧客と、フィールドセールスの、最良なカップリングを創造する

これも、インサイドセールスに、求められる職務の本質なのではないでしょうか。

3.機械的、有機的なコミュニケーションを使い分ける

画像6

ボクは数を稼ぐための架電と、人間らしさを伝えて選んでもらう架電二つが、インサイドセールスにはあると思っています。

あくまで、セールスの目的は、売上をあげること。

インサイドセールスにとっては、
売上を稼ぐためのアポを生み出すこと。

これは、お金がないとまわらない世の中の一部である、ボクたちにとっては、変わりようのない真理です。

なのでアポの絶対量を効率的に増加させるために、百戦錬磨の先輩に授けてもらったトークスクリプトを、機械的にひたすらに顧客に唱え続けることが、必要な場面もあります。

ボクとしては、これが非常に最初抵抗がありました。

反発しまくっていた先輩方、この場をかりてお詫びいたします。

特に、CRMの配信先リストへのアプローチは、ある程度話す内容も決まっています。
なので事前に、マーケティング担当と連携しながら、トークシナリオを設計して、効果的なトークを数量打つことは、結果にコミットしやすいと思います。

実際に、1番成果が出た月の要因としては、
当時市場において、具体的なパワーワードを含んだCRMリストへのアプローチでのアポ獲得が、大きく貢献しました。

その一方で、機械的な架電ではなくて人間味を伝えられたからこそ、獲得できたアポもあります。


その際は、トークスクリプトを一切使いませんでした。

中国人の担当者であれば、少々話せる中国語を使ってみたり、ビジネスの話ではなくて故郷や、旅行先の話をしていました。

機械的に話すのではなくて、架電相手と、
人間らしいコミュニケーションをすることを特に意識していました。

効果的なCRM、セミナー集客がない月に、
自力でリストを作成して架電する際に、アポを獲得する時はこちらの手法を重視していました。

毎日何件とかかってくる営業電話の中で、
特に先方としても興味もない中で、いかにして選ばれるか。

架電時間約3分強で、先方に少しばかしの愛情を抱いてもらう

これが、ボクとしては、インサイドセールスとして数字という結果の上でも、違いを作っていくために必要なスキルだと考えています。

有機的なコミュニケーションと、機械的なコミュニケーション、両方を、場面ごとに使い分けできる、インサイドセールスこそ最強です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

結果を出すための手法も、大事ですが、

「提案するサービスや内容に対しての愛着」

これが、大前提にないと、そもそも精神的負担になる、架電業務を楽しめないし、
人生の大部分を使う仕事としても、
不健康な状況だと思います。

インサイドセールスをしているときは、

「中国人は、いいものに対しては、とことん熱量が高い!」
「テクノロジーを、活用してどんどん新しいことを、仕掛けていこう」
「喜怒哀楽が、激しくて、人間味のある中国人」
「自分の人生において、価値観を、変えてくれた恩人としての中国」

少しでも中国人に日本のいいものが評価されて、それが両国のイメージを、お互いにポジティブにしていく、そんな礎になれば、うれしいなという思いがありました。

そのお陰で、人によっては、
狂っているというくらい架電に、
向き合えたと思っています。

拙い文章を、長々と綴りましたが、
最後まで、お読みになっていただいた皆さまありがとうございました。

少しばかし、誰かのお役に立てれば幸いです。

マーケッター兼フォトグラファーとして活動しています! お仕事のご依頼は、インスタグラム@yuta212からお願いします🙇‍♂️