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2404010

届きたてほやほやのF1を手に散歩へ これはこれで撮りたかったやつ。ケチって詰めれば撮れると聞いたので、窓から保育園児狙ってカシャン。いい音すぎてどうしようとニマニマしていたのだが、この構図なら全部写っていて欲しいなと後々後悔している。 歩いて生田緑地まで散歩しようと生田駅に向かった。露出の電池が切れて動かなかったため、目測とfpで露出測ってたけど全然甘かった。そもそも期限切れ20年前ISO400なら80とか50でやればよかったのかも。こういうミス露出は1/4あった。 ガ

    • 劇場/撃場

      21:9のアスペクト比がとある喫茶店を切り取る。半地下にひっそりと潜む店内には3人、いや4人の客がカウンター越しに店主と談笑している。レコードから流れる軽快な音楽と、コポコポと珈琲を淹れるリズムが交じる。彼らの顔はなぜか白く靄がかかって不透明であるが、何やら楽しそうな会話が聴こえるのでよしとしよう。きっと笑っているのだ。ふと、画面は誰も見ていない壁がけのテレビへズームイン。モニターと重なると、カットが入った、 どこだろう。粉塵の舞う荒野だ。住宅街らしきものは見える。が、果た

      • 反省会と今後の展望

        さてさて、いつのまにか19歳になった。律儀に18歳の葬送をするつもりだったのになんとなく過ぎていた。新年や年度末、誕生日などは何かと清算したい気持ちになるのは私だけだろうか。そんな感じで、振り返りとか性に合わないことをしてみたい。案外、義務教育でやらされていた強制的な振り返りは大事だったのかもしれない。効率化を図って箇条書きにしたくなっているが理系脳だと思われたくないからやめとく。 去年の今頃、東京に上京した。東京に来れば何か手に入るだろうと意気込んで一人暮らしが始まったは

        • 春(仮)

          はるがきました はるの はるのつばさは生えかわり はるはあたたかいゔぇーるをまといました びゅうっとかぜもふきます とおくにたたずむろうそくまでけします しかしあなたはわざわざがけにつかまって つれていってください つれていってください てんしのてをつかもうとひっしです ひっしです てんしはてをさしのべてくれました くれました やさしいてんしのて がっしりとつかみひきよせぐっとちかづけ あなたはあがろうとひっしです ひっしです あらあら なんということでしょう てんしのおかお

          イチョウ

          イチョウ

          控訴なんてしない

          乱雑なスキップで レコードは嘘つきのジャケットを履く 再生された臓腑は 明らかに似ても似つかぬ旋律で 這う溝の血流 止まっては凝固 飛んでは膨張 なんだいこれは はずれ音じゃないか 聴衆は提訴しました 聴きたかったのよ聴きたかったのよ ら らら ら らら さあさあみなさん ら らら ら らら あらあら ら らら ら らら そうそうそれよ ら らら ら らら 整理整頓されてく お おえ お おえ 皆で奏でる お おえ お おえ あんなものじゃないのよ お おえ お おえ ひ

          控訴なんてしない

          交差点

          「渡らないの?」 「渡りきったら、戻れなくなるかもしれないじゃない。」 「ランドセルに用はないって、自信満々に語っていた癖に。」 「なんだかね、もう少し、あともう少しってずっと思うのよね。」 点滅する青、対向車線が掻いた汗 「ほら早く。」 「案外、そうやっていつも急かしていたのは、他人ではないはず。」 「考えすぎなんだよ。何も考えずに進めば良いのに。」 提示された赤は仁王立ち 「確かに、気楽にとか、のんびりと、みたいなことは嫌いだよ。ずっと背伸びして向こう岸

          私の時計に対するイメージ像

          よ〜い、どん! あーいっちゃうよー いっちゃう、いっちゃう あーいっちゃった

          私の時計に対するイメージ像

          涸れた呼吸

          シュークリームとカフェオレ を蛇の指で持つ女 は喉の奥の奥の奥の方 に血の滲むピアス を刺していたのだ すぐにわかった 女はからっぽ あと少し生きたら 小さな空気栓 と大きな傷口 から しゅるしゅるしゅるしゅる 萎んで 萎れて ピッピッ お会計372円です 足早に自動ドアを抜けて たっ 駆けて たっ 駆ける でも足先がへにゃって ぶにゅって 言わんこっちゃない 横断歩道に寄生 した風船 が割れたんだね 空気栓 からは生ぬるい指名手配の息 が気色悪い悲鳴 をあげて排気ガス

          涸れた呼吸

          機械音声

          ホンモノの泣き声が無機質に変換された 受話器の穴から涙が滴り 仁王立ちした電波塔が空に叫んだ 目の大きなエイリアンまで届いてくれたかな ピピピピピッ ワレワレガタスケルヨって 明日、細長い手を差し伸べてよ 意味のない平日が祝日になっちゃった!なんて冗談が言えるくらい親友になりたいから ドロドロの炭酸と緑色のチップスを広げてさ ちっちゃい地球を転がして遊ぼうよ 宇宙船いっぱいに愛を詰めたりしてさ 朝でも夜でもない星空を見せてよ ピーーーーー 地面が湿ってる 多分、わたし

          機械音声

          喪服の行進が残す足跡 コツコツコツと鉄骨階段でタップダンス 改札機が鳴らすテクノポップと相まって 葬送は踊念仏に風変わり ミラーボールのカラーコンタクトをつけたら 空襲された2秒後の交差点がみえました 舗装された焼け野原と叫ぶ 眩しい!眩しい!眩しい! 眼球が熱いよう、熱いよう ぽろっ あ、 片耳の聞こえないイヤホンから私への恋文が届く 律儀な便箋には 私の狩猟的な耳に惹かれたと書いてありました 彗星から聴こえるサイケデリック 背伸びした車道で陶酔するように 羊水に浸かって

          八月の鯨は大きな口を開けて私に迫ってきた 全てを飲み込む勢いで私を待ち構える 食べられる 光が差し込まない喉の奥で大粒の汗をかいた 水流に身をまかせて目を瞑る ピンク色のトンネルを抜け 着いたのは広場 そこには同じように飲み込まれた小さな魚達が胃の中で暮らしていた 彼らはこの場所に楽園を築いたらしい 海中の民は私を大いに歓迎し 快適な水温に包まれながら盃を交わした 鯨を包む海とは正反対の温かさがここにはある 心地よい 今日は少し呑みすぎたみたいだ 酔ったお喋りな私は多くを

          夢現

          目覚める太陽 泳ぐ木々 囁く波 走る鳥たち 唸る鐘 抜け出す幻想 軋めく扉 私の起床は全ての始まりの合図 生成された光の享受 彼らの作る風 プログラムされた海原 偽りのラジコン 狂わない時計 繋がれた仮想 計算済みの境界 私の起床はまるで定められていたかのように 壊れた惑星 停止する送風機 感染した青 墜落する前の飛行機 鳴り止まない警告 絶たれる空想 外れた取手 私の就床は崩壊の始まりの合図 暗闇だけの宇宙 枯れた大地 赤く染まる海岸 潰された死体 止まった秒針 許さ

          河川敷

          「浮かない顔。」 「気づかれたくはない。見られたくもない。」 「でかいため息のあとに神妙な面持ちで口を開きそう。」 「時々、自分が誰かの片割れで、誰かの一部であったこの身体を、自分自身と呼んでしまっているだけのような気がする。」 「深刻だ。」 「そう、深刻。」 草木を縫う風 太陽光線の散乱 「でも、どうして?」 「わからない。でも、僕が僕ではないことに嫌気が差す。」 「それって、その誰かと自分の間で違いを見いだせないからじゃない。」 「つまり?」 「大