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ひっつめ髪をほどいた就職活動が、この国の当たり前になりますように。

日本において、女性の容姿に関わる暗黙の了解は多い。

その暗黙の了解に対するパンテーンの「ひっつめ髪をほどいた就職活動が、この国の当たり前になりますように。」というコピー。この広告を、渋谷のJRハチ公改札の前で初めて見た時。これを企業から発信してもいい世の中になったのだと驚いた。
就職活動前から、髪の色や長さ、爪からヒールの高さに至るまで、所謂身だしなみに関する暗黙の了解は、大学のマナー講座で学んだ。黒髪染めで頭皮に傷ができた。中高時代、校則の厳しい一貫校に通っていたことから、その6年間が思い出された。スカート丈は、地面から20cm・髪は肩より下はしばる・携帯電話使用禁止等々・・。携帯禁止に至っては所持したら即刻退学だった。実際友人は退学させられた。毎月身だしなみ検査があった。

「なぜ、自分の地毛を黒く染めなければならないんだろう。」

「髪色が明るいからといって清潔感は損なわれるのだろうか。」

「ハーフやダブル、ミックスなど外国籍の子はどうなるんだろう」

答えがわからぬまま、私の学生時代は終わった。

今、この日本で再び女性の暗黙の了解に対する疑問が広がっている。

「#Kutoo」運動だ。

ハリウッドでは、3年程前から女性のレッドカーペットにおけるハイヒールの強制に関して波紋が広がっていた。

2015年の第68回カンヌ国際映画祭のプレミア上映にて、ハイヒールではなく、フラットシューズを着用した女性がドレスコード規定に反してるとして入場を拒否されたのだ。

その波は日本へもやってきた。

就活時から社会人になっても、ヒールの義務が女性には課される。
雨だろうが、満員電車だろうが、3ー7cmのヒールが女性の働く姿のデフォルトだ。
会社によっては社内規定に書かれているところも多い。
女性には、フラットシューズを履く自由はない。

そもそも、ヒールによる靴擦れや外反母趾など身体的にもリスクのある靴を義務化されるのは何故だろうか。

私自身は、ヒールが好きだ。美しいと思う。

靴そのものだけでなく、ヒールの音も好きだ。  ヒールの音は憧れだった。

しかし、それは選択であり、強制ではない。
今までなぜこれが疑問に思われなかったのだろうか。

これも男性優位の社会が生んだ歪みか。

男性サイドも、男性ならではの暗黙の了解はあるだろう。
それこそ、髪の毛に関する規定は男性も厳しいだろう。

これらの規定・強制こそが多様化社会の逆流とは言えないだろうか。

この日本が、もっと個を尊重し、自由で活発な国になってほしいと思う。

そんな日本にしていきたいと思う。
7月参院選の投票が始まる。

案外、私たちの第一歩は、ここからかもしれない。

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