ときとう@ボイストレーナー

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ときとう@ボイストレーナー

SVC公認ボイストレーナーとして都内で活動中。今まで初心者~プロまで多くの方をレッスンしてきた経験から、 皆さんのお役にたつ情報を発信していきますので是非ご一読ください! レッスン予約:coubic.com/vttokito Twitter:@vt_tokito

最近の記事

外側輪状披裂筋(Lateral CricoArytenoid muscle:LCA)について

今回は発声する際に於いて大事な要素である声門閉鎖に強く関わる外側輪状披裂筋(以下LCA)についてです。 この筋肉は輪状軟骨と披裂軟骨の間にある筋肉で、収縮(緊張)した際に声帯を内転させ声門閉鎖を起こします。 ※他にも横披裂筋という声門閉鎖に関わる筋肉がありますが今回は割愛します。 【声門・開大時】 【声門・閉鎖時】 基本的に声は声門(声帯)が閉じている時に音が鳴りますので、このLCAがしっかり動いていないとそもそも声が鳴りません。 また高音発声に於いてCTの活動が優勢

    • 輪状甲状筋(CrycoThyroid muscle:CT)について

      今回は前回紹介した甲状披裂筋(以下TA)とセットでよく話される輪状甲状筋(以下CT)についてお話していきます。 【図1】 CTは図1の様に、喉仏の骨(甲状軟骨)とその下の骨(輪状軟骨)との間にある筋肉です。 【図2】 CTに力が入った際(収縮した際)は、図2の様に甲状軟骨を前に倒すような動きを起こします。 それに伴い喉仏(甲状軟骨)の中にいる声帯は引っ張られ薄く伸び、声の高低を調整する仕組みになっています。 また普段言葉を話す際には殆どCTは活動しませんので、このC

      • 甲状披裂筋(Thyro-arytenoid muscle:TA)について

        今回は表題の甲状披裂筋(以下TA)について説明していきます。 まずはTAの特徴ですが、声帯そのものと言っていい声帯筋です。 これに力が入ると声帯が収縮し、短く分厚く硬くなります。 これが働くことによって所謂、地声らしい声を作り出します。 図で分る様にこれは内側・外側と別れていますが、 TAと言えば主に内側の事を指します。 また後日説明する輪状甲状筋(以下CT)とは拮抗筋の関係であり、ミックスボイス及び高音発声を行う際は、TAとCTのバランスが非常に大切な要素となります。

        • 歌と糖質について

          さて今日は自身の体感をもとに歌う際に取った方がいいものについてお話しようとおもいます。 まぁタイトルがネタバレもいい所なのですが(笑) 一般的には歌う前に油ものを食べると声が出やすくなると言われます。 確かにそういったケースもありますが個人的に一番大事にしていただきたいのが、糖質の摂取です。 筆者は年がら年中ダイエットをしようと色々なダイエット方法に手を出し挫折するといった残念な趣味を持っているのですが、その一環で糖質制限にも手を出した時期がありました。 身体を動かすエ

        外側輪状披裂筋(Lateral CricoArytenoid muscle:LCA)について

          HIGH LARYNXの対策・練習方針

          今回はHIGH LARYNX(以下ハイラリと略)の対策等についてです。 このタイプは高音発声時に喉頭が上がってしまうタイプでした。 ただ高音発声時にはある程度喉頭は上がってしまうものですし、 声の音色を作る際にもあがります。 その為一概に悪い状態とは言えないのですが、程度を超えるとやはり弊害となってしまうのでそういった場合は矯正が必要となります。 さて治していくにあたり重要になってくるのが、何故上がっているのか?といった点です。 それを理解するにはまず喉頭を上げた際に得

          HIGH LARYNXの対策・練習方針

          LIGHT CHEST / NO CHESTタイプの対策・練習方針

          今回はLIGHT CHEST(NO CHEST)の対策に関してです。 このタイプのおさらいですが、裏声の筋肉(輪状甲状筋:CT)は動くのですが地声の筋肉(甲状披裂筋:TA)不足している事が原因でした。  ※声帯を薄く延ばすも縮めることが出来ず張りがだせない為音が鳴りにくい。 このタイプの対策方法はPULLタイプと真逆を目指します。 声帯を縮め厚く使う練習です。 解りやすく言うと、地声をできる限り太く強く大きい声でだす練習です。 お勧めの練習方法としては、「あ」に濁点をつ

          LIGHT CHEST / NO CHESTタイプの対策・練習方針

          FLIPタイプの対策・練習方針

          今回はFLIPタイプの対策・練習方針についてお話します。 まずこのタイプの原因は大きく2つありました。 ①TAとCTの活動バランスが一気に傾いてしまう(大体が極端にCT優勢に移行 ②声帯の声門閉鎖を起こす筋肉、CLA(外側輪状披裂筋)の不足 ですのでこのタイプの方が練習する際に大事にして欲しい事は、 TA(甲状披裂筋)とCLA(外側輪状披裂筋)をしっかり動かす事です。 特にCLA(外側輪状披裂筋)を動かし正門閉鎖を促すことが肝要です。 またPULLタイプとは違ってあまり

          FLIPタイプの対策・練習方針

          PULLタイプの対策・練習方針

          各タイプの大まかな特徴や原因を紹介してきましたが、 今回からはその対策と練習方針についてご紹介していきます。 まずは筆者も長年悩んできたPULLタイプの対策・練習方針についてです。 このタイプのおさらいですが、地声の筋肉(甲状披裂筋:TA)が過剰で裏声の筋肉(輪状甲状筋:CT)が不足している事が原因でした。  ※声帯を厚くするばかりで薄くできない状態。 対策や練習方針は理屈上は単純です。 裏声の筋肉(輪状甲状筋:CT)が不足が原因なので、こいつを動かせるよう練習すればいい

          PULLタイプの対策・練習方針

          【発声タイプ】HIGH LARYNX

          今回はHIGH LARYNX(ハイ・ラリンクス)タイプについて紹介します 所謂ハイラリと呼ばれるタイプです。 中々耳馴染みのないLARYNXという単語ですが、これは喉頭を意味します。 つまり喉頭が高い状態を表します。 このタイプの声の特徴としては、 ・高音がでやすいが音色が軽くキンキンとする傾向がある ・だんだんと首が締まる感覚を覚える事がある ・高音発声時に音色の選択が難しい ・・・などがあります。 さてこのタイプの原因ついてお話するにあたっては、 喉頭の上下する仕組

          【発声タイプ】HIGH LARYNX

          【発声タイプ】LIGHT CHEST / NO CHEST

          さて今回はLIGHT CHEST または NO CHESTタイプについて説明します。 こちらのタイプも名前の通り『地声が軽い』若しくは『地声が無い』タイプとなります。 声の傾向としては、 ・高い声は得意だが低音が苦手 ・低音から高音まで出るが声量が小さいまた声質が細い ・本人の自覚がない場合が多いが裏声は出るも地声がでない ・・・などがあります。 比較的女性に多い発声タイプですが、男性でも珍しくない発声タイプのようです。 さてこちらのタイプの原因ですが、PULLタイプ

          【発声タイプ】LIGHT CHEST / NO CHEST

          【発声タイプ】FLIP

          今回は発声タイプの一つFLIPについて解説していきます。 こちらの特徴としては名前の通り声がひっくり返ってしまう事です。 このタイプは比較的低音から高音まで得意ですが、 ある特定の音域帯になると途端にひっくり返ってしまいます。 その原因ですが、よくある原因として2つあります。 まず1つ目ですが、地声の筋肉(甲状披裂筋:以下TAと呼称)や裏声の筋肉(輪状甲状筋:以下CTと呼称)のアンバランスが考えられます。 このTAとCTは拮抗筋の関係にあります。(・・・・腕で例えれば

          【発声タイプ】 PULL

          このページではPULLについて説明していきます。 PULLタイプの特徴としては、 ・高音発声時に声量が大きくなる。若しくは叫んでしまう。 ・高音に音が届かず低くズレてしまう。 ・直ぐに声が枯れてしまう。 ・・・などがあります。 比較的男性に多くみられるタイプでご他聞漏れず筆者もこのタイプ出身です(笑) 歌う際には声帯を働かす必要があります。 大変大雑把な説明となりますが、声帯は地声の筋肉(甲状披裂筋:TA)や裏声の筋肉(輪状甲状筋:CT)によって厚くなったり薄くなったり

          自分の声のタイプを知ろう!

           歌を上手く歌う為に必要なことは色々あります。 その中でもまず知って欲しいことは低音から高音まで歌った際に、 どんな失敗の仕方をするかという事です。  代表的なパターンとして以下の様なものがあります。 ①高音になるにつれて段々と声が大きくなり叫んでしまう ②低音から高音まで歌えるけど途中でひっくり返っちゃう ③高音はでるが声量が小さく低音域ではそれが顕著に表れる ④高音はでるが声質が軽くキンキンとした音色でしかでない ・・・などなど、他にも色々なパターンがあります。 重

          自分の声のタイプを知ろう!

          自己紹介と当Noteについて。

           はじめまして都内でボイストレーナーをしている時任です。  当Noteでは今まで100名以上の生徒さんをレッスンしてきて得た経験や学びを皆さんにシェアできたらと思い始めました。  筆者は幼少の頃から歌う事は勿論大好きだったわけですが、下手の物好きといいますか高音が大の苦手でした。  当時より大好きでしたL’Arc-en-Cielさんや聖飢魔Ⅱさんなどの高音を売りとするバンドの歌を歌いたくてもほとんどの曲が歌えず、友人たちとカラオケ行く際などは自分が歌える音域の曲を必死に探す

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