瞬間の連続性/F30
あれから5日間が随分と時間がたったように思うのに、あれこれ構想をねっていた。
どういうものを描くかではない。
それは、結論が出ていた。
すなわち 〝ずばり〟のもの。
単刀直入でまわりくどくなく、今の私を充分に表現できる方法を・・・だ。
アイボリーブラックを全面に塗る。そして速いスピードで、右下に中心にあるように、とぎれた円弧を描く。何度も頭の中で記憶させておいた。
5日間か・・・。
作品そのものは単純で誰にでもできる。
・・・でもとても好きだ。
誰にでも書けるだけに、昨年の夏の思い出が蘇る。
寂しいものである。
自分が好きなものが、こんなに単純なもので誰にでも書けるとは・・・
題名“瞬間の連続性”
20.Jun. 1984
※ 『軌跡』〜父の日記より〜
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