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Mrクロワッサン (えほん風ショートストーリー)

ある国の、海も山もある素敵な街にいる、Mr クロワッサン。

彼は、クロワッサンが大好き。
特別な日に食べるクロワッサン。とっても気分がよくなるんですって。
三日月の形をしたクロワッサン。
彼は、甘い味も、塩気のあるサンドイッチ風でも何でも大好き。

そんな彼の中では、最近はグルテンフリーのクロワッサンが大流行り。
何だかお腹に優しい気がするなぁ。なんて言って、ちょくちょく特別な日を創っています。

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昨日は、山の木々がキラキラと輝く日だったからとか、今日は海がとっても翠いろ(みどり)をしている日とか、明日は、お月さまが三日月になる前日だからとか。

そんなMr クロワッサンが、今日も朝一番でパン屋さんに向かいました。
まだ開店前のお店の前で、何人かのクロワッサン好きが、何やらこそこそ話をしています。

『スター』だとか『星』だとか、『キラキラの魔法』などという言葉が聞こえてきました。彼は、耳をすませて聞いています。

今日の夜明けに、アップルの森にすむ魔法使いが、星を使って魔法をかけていたときのこと。星が一つぴょーんと窓から飛んで旅をした。願いを叶えてくれるというその星は、このパン屋さんの窓の隙間から、ある一つのクロワッサンに目掛けてするっと入ったという話。

Mr クロワッサンは、『そんなことないだろぉー』とついつい大きな声で言いました。『はっ!』と気が付いて、こそこそ話しをしていた人たちに目を向けて見てみると、

そこには誰もいませんでした。

ポカーンと呆気にとられている彼の前で、パン屋さんのご主人がお店を開け始めました。

『おはよう、Mr クロワッサン、今日もクロワッサンかい?』

いつも優しいご主人に、彼はこう言いました。

『おはようご主人。
今日は特別な日のまた特別な日なんだ。だから、お店にあるクロワッサンを全部おくれ』

とってもびっくり仰天していた様子のご主人、急いでクロワッサンを袋に入れ始めました。

次々と出てくるクロワッサン入りの袋を、Mrクロワッサンは、流れ作業のように車に詰め込みました。

パン屋のご主人に挨拶をして、ウキウキしながら家に向かっています。
車の中は焼きたてクロワッサンの美味しい匂いでいっぱいです。
彼が、よだれが出そうだなぁ、なんて言っていたら、家に着いたようです。

また何度も足を運んでは、袋を運ぶMrクロワッサン。嬉しくてとってもドキドキを隠せません。


『どのクロワッサンに入っているんだろう。』
『どんな色をした星なんだろう。』

とうろうろ歩きがなら、星のことで、想像が膨らんでるようです。


『フゥッ』とリビングルームのソファーに腰を下ろしたMr クロワッサン。
ゆっくりと、袋を一つ一つ開け始めました。
中のクロワッサンの匂いを嗅いだり、先っちょだけ食べてみたり、意を決して半分に割ってみたりと、星を探しているようです。

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わたしのnoteに来て頂き 有難うございます💫 ヨーロッパ在住歴20年も含め、 地球での魂生を通じて 感じ・経験した事などを シェアしています。 みなさまの日々の氣づきや 参考になったら幸いです💞