ことば遊びとショートショート36『クリーンクリーン』
ある日、ダチと二人で語り合ったのさ♪
「もう汚いな、この部屋。北も南もわからんな」
お前の家はゴミの山。これは関の山。ゴホゴホ、咳もやばっ!埃まみれで誇りもねぇ。
『ゴミに囲まれてると落ち着くんだわ』
その歯垢な思考を取り除いてやらぁ。
俺はクリーンスタイルラッパーの首領マリオ、ドンマリです。
「ここの空気はどんよりです。執着に決着つける時です。箒の放棄は許さんぞ。ハタキます。正直、掃除機で吸い込みます。ダストを出すと運がインします。俺はモップなリズムで韻踏みます」
『ふむふむ。やってみっか。がんばルンバ。清掃で正装使用可?』
「汚れていい格好でしようか。後、マスクと軍手は着用な。今日は水曜、可燃ゴミから捨てよう」
コロコロと時間をかけ、掃除は完了。感無量。
『おかげでスッキリしたわ』
「ぐっすり眠れる夜。身も心も軽くなってよ」
ブサイクルからリサイクル!無駄にすんな、今という資源!家ー♪
(了)
【雑記36】
自主制作のショートショート2nd Album『ハートワーカー』より、本日は6曲目の『クリーンクリーン』の制作背景と創作について書いていこうと思います。
昨日の5曲目の『去際ポタージュ』はこちらから。
この6曲目はもう1作『ゴキブリキのマーチ』というお話が候補作にあったのですが、最終的にこちらを収録しました。
前回が語り口を変えたお話だったので、今回はリズムのついた文体にしたくてRAP調に。
断捨離をイメージしながら、制作しました。
というのも、6年前くらいまでは、掃除は足の踏み場がなくなってから一気に掃除するといった具合の面倒くさがりの掃除嫌いでした。
書類は溜まり、もう着ない服も溜まり、溜まったものは押し入れに押し込んだりと、いらない物に囲まれた生活でした。
長年努めた仕事からの転職をきっかけに、人生初の断捨離&大掃除をしようと重い腰を上げました。
ダンボールの奥からは10年以上も前の化石級の書類なんかもでてきて、それらをとにかく捨てまくりました。軽い気持ちで始めたら、埃だらけだし、一瞬ゴミ屋敷になるし、終わりが見えないしで泣きそうになりました。
それでも選別しながら3日間(もしかしたらそれ以上)かけて、ゴミと一緒に自分の中に蓄積していた過去を整理し、ポイッと捨てました。
あの日ほど、体も心も軽く感じた日はなかったです。捨てすぎて、服5枚しかなくてやりすぎたと思ったり。
そこから、また少しずつ捨て、増えては少し捨て。
あそこで意識が変わったおかげで、今では週に1度は掃除するようになりました。
部屋の乱れは心の乱れ。
あの日の体験が、掃除大嫌い人間だった自分を変えてくれた。
そんなことを思い出しながら、言葉を選別、整理し、お掃除RAPは完成しました。
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