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Life Cinematic 2004-2010

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2004年から2010年にかけて書いていた映画エッセイをnoteにお引越し。 不定期更新。時間があるときにまとめて載せていきます。
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2022年9月の記事一覧

軽薄な一日-今夜はブギー・バック-

子どものころ、自分も然るべき年齢になったら、髪を長く伸ばして、体にぴったりとしたワンピー…

田中優子
1年前
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銀座の夜と彼岸花-岸辺のふたり-

高校野球を最高潮にして、この暑い夏もようやく落ち着きを取り戻した。 少しばかり過ごしやす…

田中優子
1年前

くされ縁-ハンニバル-

平日午後7時半から8時頃にかけて、銀座8丁目界隈は夢みたいな空気に包まれる。 蝶のように美し…

田中優子
1年前

富士山と愚問-もののけ姫-

「なぜ山に登るのか」と問われ、登山家ジョージ・マロリーが「そこに山があるからだ」と答えた…

田中優子
1年前
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「萌え」の研究-七人のおたく cult seven-

秋葉原は、年に一度行くか行かないかの場所だけれど、足を運ぶ度、ちょっとわくわくする。 こ…

田中優子
1年前
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今夜の思い出-Atomic Heart-

こんな夜中に西郷さんが見たいなんて、突拍子もないことを平気で言う性格は相変わらずだと思っ…

田中優子
1年前

一期一会-おまけつき新婚生活-

考えてみれば、これまではいつも、若くてこざっぱりした人ばかりだった。 一貫していたのは、皆、静かで穏やかだったこと。 私を守ってくれたこと。 けれどもそれでは飽き足らず、次第に欲張りになっていく私は、一層に包み込んでくれる寛大さを求めるようになった。 あらゆることが私にとっては初めてづくしで、春から夏、秋から冬への一年で、一緒に大人になっていった気がする、大阪の人。 私は慣れない料理をおぼえ、生活ごっこに夢中だった。 飽きるほどの夜更かしや長電話、ときめきもぬくもりも全部教

視界の限り-約束の旅路-

気分のとどまりを、淀みのように思うのは、近頃のよくない傾向だ。 よくない傾向だが、それに…

田中優子
1年前

嫁にゆく-秋刀魚の味-

いまどき「お嫁にゆく」なんていう表現は古めかしすぎるかもしれない。 結婚は当人同士の問題…

田中優子
1年前

地球は回る-バベル-

欲深い人間は、天に向って高い高い塔を建てた。 神の住む国まで達する、高い高い塔を建てた。 …

田中優子
1年前

ファン心理-松本人志のシネマ坊主-

好きな有名人を挙げるとするなら、私がはっきり言える人は二人だけだ。 イチローと松本人志。…

田中優子
1年前
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流行の兆し-結婚記念日-

私が彼の名前を初めて聞いたのは、エイプリルフールの代々木公園だった。 花見日和の日曜日で…

田中優子
1年前

先生、続きが読みたいです-スラムダンク-

どちらかと言えば、少女漫画より少年漫画を好んできた。 年の近い弟が二人もいるせいで、彼ら…

田中優子
1年前
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