ダイバーシティ推進の2つのネックを乗り越えよう
「ダイバーシティ推進、やらなくてはいけないけれど何から始めるかわからない」
「ダイバーシティ推進がなかなか思うように進まない」
という声を人事やダイバーシティ推進ご担当のみなさまからよくうかがいます。
ダイバーシティ推進には【多様性による価値創造】【生産性向上】【優秀人材の確保】【エンゲージメントの向上】など様々なメリットがあるのですが、ダイバーシティとつながるイメージがつきにくいのかもしれません。
専任担当が不在だったり十分な予算を取れなかったりと、ダイバーシティ推進担当のみなさまにとっては悩ましい課題があるのが現状です。
今回は私が日々お客様とお話させていただいている中でよく挙がる「ダイバーシティ推進がうまくいかない理由」を、最初にやるべきことと合わせてお伝えしていきます。
ダイバーシティ推進の2つのネック
ダイバーシティ推進の障壁になるのは主に2つ。
経営層の理解がない
管理職が多様な人材を活かしきれていない
それぞれ説明します。
原因1 経営層に理解がない
ダイバーシティ推進が重要だという情報が世の中に溢れ、自社で若手の離職や子育て中の女性の離職が増えていたとしても、ダイバシティ推進にそもそも理解が足りない、経営層の中でも意識のずれが生じているケースがあります。
その場合は、まずは経営層のみなさまにダイバーシティについて理解していただくための勉強会を開催してみてください。今アクションを起こさなくては数年後には社会の変化に自社が取り残されてしまう、という「健全な危機感」を経営層のみなさまに共通認識としてお持ちいただくことが目的です。
「自社でやるのはむずかしい」「自分たちでは企画しづらい」という場合は、外注する方法もあります。参考までに弊社がとある大手化化学メーカー様に行った勉強会をご紹介します。
大手化学メーカーで行った勉強会
数か年計画でダイバーシティ推進施策を実行してくというビジョンを掲げ、その最初の一歩として「ダイバシティ推進勉強会」を実施させていただきました。対象は経営層のみなさま、テーマは「アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み・偏見)」です。
事例をもとにご自身の思い込みや偏見がないかを考え、当てはまるケースには挙手をしていただくワークなどを行いました。経営層が集まった場でやることにより、どんなケースでどのくらい手が挙がるのかをお互い目で見ることができます。
これにより会社で起こるアンコンシャス・バイアスをイメージしやすくするのが狙いでした。また自身と他の経営陣との考え方の違いも理解できる機会になったかと思います。ワークの結果は、今後の打ち手の優先順位を決める材料に使えるものでした。
原因2 管理職が多様な人材を活かしきれていない
この課題は、とくに今まで男性中心、仕事中心の社員が担ってきた企業様の課題として多いです。
自分が当たり前だと思っている環境や働き方が、他の人にとっても同じとは限りません。自分とは違う働き方をしたい社員や、価値観・考え方が違う社員をどのように活躍人材に育て成果を出していくのかがいまの課題です。
「人は自分が育てられたようにしか人を育てることができない」
少し前まではそれでOKでした。でも今は違います。それでは人材育成はできないと私は思います。
自分がしてもらった育成の方法は普遍的なものではありません。人によって育て方、育ち方は当然違うので、育成方法も十人十色になるでしょう。まさに「ダイバーシティマネジメント」です。
ダイバーシティマネジメントの学び方
ダイバーシティマネジメントは社内で教育することもできますが、外の世界へ出ていき会社も世代も違う方々の多様な価値観に触れながら学ぶのがおすすめです。
自分の当たり前が当たり前ではないこと
自分の強みや弱みがあるように人にも強み弱みがあり
そもそも人と自分は違うんだ
ということを本質的に理解できます。その経験を通して、自分自身を知ること、そして人を知ることの重要性を理解し活かしていきたいと考えるようになっていきます。これが「ダイバーシティマネジメント」につながるのです。
弊社がアライアンスを組んでいる「日本女子経営大学院 オーセンティック・リーダースクール」というビジネススクールでもダイバーシティを学べる機会を提供しているので、選択肢の一つになるでしょう。
まとめ
以上、企業経営におけるダイバシテイ推進のネックになるポイントを2つご紹介しました。少しでもみなさまのお役に立つ情報がお伝えできていたら幸いです。
多様な人材が自分らしく活躍できる組織作り、社会作りを目指して一緒に一歩ずつ前に進んでいきましょう。
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