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飛行機こわい

僕は高所恐怖症なので観覧車は苦手だ
ジェットコースターなんて苦手どころか
乗る意味がわからない

観覧車に関しては
勇気がでたり、景色が綺麗そうだったり、
「今日ならイケソウナキガスル」
と思えたら乗る事もあるけど大抵後悔する

永遠にも感じられる30分近くを震えながら過ごす事になる

ジェットコースターには絶対に乗らない
安全バーをつけてまで、下や上や横に振り回されたり、怖い思いをしたくない

「これは全然怖くないから大丈夫だよ」
と言ってくる人達がいるけど、よく聞いて欲しい

全然怖くなくて大丈夫な場所は
地上です

ジェットコースターが好きな人がいたら申し訳ないが、「恐怖」を楽しむなんて、
正気の沙汰ではないと思う

ただ歩いているだけだって、事故に遭う事もあるのだから
わざわざ危険な目に遭いに行く必要はない

だから遊園地はあまりご縁がない

楽しい遊園地といえば
夢の国ディズニーランドくらいである

ひたすらにポップコーンを食べて
ショーを見て、お散歩したら満足である


だけど人生でどうしても避けられないアトラクションがある


そう、飛行機である


飛行機は便利だ

空をビューンと飛んで、東京から福岡へなど2時間かからずに飛んでしまう

魔法の乗り物なのだ

でも奴らは空の上をビューンと飛ぶのだ

観覧車やジェットコースターの比ではない

そのスピードと高さは計り知れない
落ちたら、死ぬのだ


事故は滅多に起きないと言われた

でも起きたら、死ぬのだ

考えただけでも汗が出てくる


でも僕は空港へむかった

仕事なのだ。

ミュージカル『ローマの休日』地方公演②博多座のために福岡へ行くのだ

年末なのにガラガラな空港で
手荷物を預けて機内へ乗り込み、
「大丈夫、大丈夫」と言い聞かせて席へ座った

(昨日の夜は
飛行機が墜落して
もうすぐ落ちるという瞬間に
家族にLINEを送ろうとするもiPhoneが手から滑り落ちて何処かへいくという最悪な夢を見た)

僕の斜め後ろには小さいお子ちゃまもママと一緒に席に座っている

あんな小さい子も余裕で乗っているし
大丈夫、大丈夫、27歳大丈夫。

窓も小さく、外も気にならなそうだ。

今日はイケルカモシレナイ。

僕は余裕をぶっこいて
席にリラックスして腰掛けていた。

そして、飛行機が走り出した

初めはノロノロと、そしてだんだん車より速くなる

そしてエンジンが「ゴーー」と音を立て始めた瞬間、
斜め後ろのお子ちゃまが泣き出した

「ママーこわいよおおおおおおお」

いやいや、ママ、僕だって怖いよ

お子ちゃまのママは
「大丈夫、目つぶってよっか」

いやいやママ、見えないともっと怖いよ。

お子ちゃまの鳴き声で完全に「恐怖スイッチ」の入った27歳はどんどん呼吸が浅くなり、脇汗をかき始めた

恐怖のあまり、手をグーから開けない

グーでもパーでも飛行機はなんの影響もないとはわかっていながらも
絶対に指は開けない

すごい催眠術かもしれない(ちがう)

窓の外も見れず、目もつぶれず、前の人の後頭部を30分ほど見続けていた


やがて雲の上まで来ると諦めがつき、
窓のカーテンを閉め、グーだった手を開くことができた

できる事なら眠ってしまいたいが
そんな余裕はない
いま心は恐怖の絶頂なのだ

飛行機で音楽を聴いて本を読むなんて無理だった(4冊も本持ってきました)(ヘッドホンも)

ネタにしようと思って
汗が滴る手のひらを写真に収めたが
写真だと全然わからなかった。

富士山の上を飛ぶらしいと友達に教えてもらっていたが
そんな余裕はなかったし、
富士山なんて見ちゃってたら気絶してたかもしれない

信じられないかもしれないけど
それくらい僕は飛行機が嫌いだ


きっと世の中の飛行機嫌い族には理解してもらえるはずだ。

きっとそういう人たちは飛行機に乗らない仕事を選んでいるんだろう

僕は舞台俳優をしているが
飛行機に関しては盲点だった


とある大御所の俳優さんが
飛行機が嫌いだから海外公演の出演を断った
という話を聞いたが、その気持ちはわかる

でも僕は飛行機を我慢しても舞台に立ちたいし
飛行機を我慢すれば舞台に立てるのであれば我慢する

ちょっと何言ってるのかわからなくなってしまったが、


飛行機頑張って乗って、福岡きたよって話。

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