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草臥toy
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『シー・オブ・ザ・デッド』

『シー・オブ・ザ・デッド』

ブラジルの片隅、無数の灯が闇に浮かぶスルル・クラブ。ゾンビたちは、生と死の境界を超えてなお、この地に執着する。彼らの腐敗した肉体から放たれる瘴気が、クラブの中に広がり、パーティーを絶え間なく汚染してゆく。そのしぶとさは、まるで消え去ることのない悪夢のよう。

しかし、この映画は一筋縄ではいかない。予測不能な展開が観るの者の理性を揺さぶり、その結末は誰にも予測ができない迷宮の如し。監督はこの物語の行

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『正欲』

『正欲』

「この世界で生きていくために、手を組みませんか?」

『コンビニ人間』『地球星人』(どっちも村田沙耶香…)のように、"普通"ではない人たちが手を取り合って生きていこう…という話。吾郎ちゃん含めた周りが"普通"を押し付けてくる…。人間の見た目をしていると、人間世界の常識を押し付けられて辛い

ずっと観たかったやつだが、割とあっさり終わって驚いた

『市子』

『市子』

雲のように掴みどころのない市子。
飄々とした市子を2時間かけて追う映画。

映画を見終えた後、冒頭の彼女の涙の意味がわかった。
彼女の正体はわからずに幕は閉じるが、それは自分が「誰」なのか、市子自身にもわからないからだと感じた。

一つ言えることは、杉咲花は間違いなく「市子」だった。杉咲花のロングインタビューの一部をネットで少し見かけたが、彼女の作品に対するその真摯な向き合い方、姿勢には感服した。

『哀れなるものたち』

『哀れなるものたち』

wikiによると、『哀れなるものたち』(あわれなるものたち、原題:Poor Things)は、2023年公開のイギリス・アメリカ・アイルランド合作のシュール的(英語版)なSFラブコメ映画…らしい。

脳みそを取っ替え引っ替えする話。心身二元論を想起させられた。全然知らないけど。the poor で哀れなる者たちとなるはずだが、原題にtheはない。よって、「哀れなるものたち」は「獣(≒人間)」を指し

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『映画大好きポンポさん』

『映画大好きポンポさん』

映画プロデューサーポンポさんのもとでアシスタントとして働くジーンが物語の主人公。B級映画ばかり撮っているポンポさんは長い映画が苦手。一方で長い映画も好きなジーンと対称的な2人。物語は15秒CMの制作を任されたところから動き出す――

自分はAmazonプライムとNetflixの二刀流である。そのため、多くの映画を観ることが出来るのだが、最近はマイリストに入れてそのままになっていることが多い。時間は

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『THE FIRST SLAM DUNK』

『THE FIRST SLAM DUNK』

スラムダンク自体は小学生の頃に読んだ時がありましたが、映画の前情報はない状態での鑑賞・・・めちゃくちゃ良かった。

スラムダンクといえば、主人公は桜木花道ですが、今回の映画の主人公は間違いなく『宮城リョータ』、彼でした。ヤマオー戦とリョータの過去を交互に鑑賞する形。正直、早く試合が見たい。ちょっとテンポ悪いかも・・・?と感じることもありましたが、最終的には母とリョータの関係性にグッときました。

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