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あなたも私も人間だもの

私が「自分贔屓」を始めてから、大きく変わったことの一つに子供との向き合い方、そして母親という立ち位置への価値観が大きく変わりました。まだまだ母親という縛りが強いこの社会で私の価値観が受け入れられにくいのは重々承知でお話しします。

ママ、大人やめました

初っ端から、おいおいっと突っ込まれそうな発言をします。
私は自分贔屓が定着してきた頃から「大人」をやめました。

ね、突っ込みどころしかないでしょ?やめんなよって思いましたでしょう?
でも、誰に何と言われても、私は「大人」をやめました!

私が言う大人というのは、他人の価値観を主軸にし、自分の利益よりは他人優先、我慢・不平不満は仕方ないと受け入れてきた過去の自分のデフォルトのことです。

嫌なことは嫌、好きなことは好き、やりたいことはやる。ちゃんと主張するし、感情に素直になる。これって人間の素直な姿だと思うんです。


子供が幼児期の頃、私は夫婦間の問題とワンオペ育児、体の不調などから鬱病になりました。離婚後も心療内科に通い、薬を飲みながら生活していました。眠れない、食事が取れない、情緒不安なんて当たり前。でも、自分が鬱であることは誰にも言いませんでした。

当時は鬱であることは周りに迷惑をかける、嫌な顔をされるかも、気を使われたら申し訳ないと思っていました。

でも、自分贔屓を始めてから、薬の力を借りながら克服しました。
そして、ある日子供に言いました。


「ママ、大人できそうにない。だからママ大人やめるね。でも、ママはママだから!」


ぶっ飛んでるなと思われても仕方ない発言です。子供も驚いたようでご飯作る?掃除は?洗濯は?お仕事する?…いや、子供の方が大人だった(笑)

もちろん全部やっています。子供養う義務があるからね。息子バカだし、私。

ただ、やめたのは「ママ」という立場やイメージに自分を閉じ込めて、操作して、我慢して、諦めること。そんなの絶対イヤ!

ママは家族の中での呼び名であって、子供から見ての役職であって「私」の一部でしかない。それを自分のデフォルトにするのは受け入れ難い。

だから、私はママですが、ママではなくなりました。

子供に甘えてみる

子供がいる人は子供は守る存在だと思っている人が多いかと思います。
確かに、何もできない、受け身である子供は守るべき存在です。ですが、意外にも子供は大人が思っているよりも知識や経験、技術を日々習得しています。

そして、何より子供は親をよーく見ています。
ママ、元気ないな、機嫌いいな、今日は何かいいことあったのかな?など感じています。おそらく、パートナーよりもよく見てくれています。

だから、子供にはいい意味で甘えてみるんです。私はちょっとしたお手伝いからお願いしたり、パワーチャージのためにハグの時間を取ってもらっています。しょうがねーなと背中をトントンしてくれます(笑)

ママが甘え始めたぞ、疲れてんな、なんかうっかりしていても仕方ないなと子供が寛容になります(笑)

もちろん、子供に我慢させる、親がわがまま放題でいいなんて単純な話ではありません。子供も自由でいいんです。受け入れられるわがままも親として受け入れます。

でも、ここで親は自分を押し殺して君たちのお願いを聞いて、叶えているんだよなんて子供が感じたら、そっちの方が子供の精神衛生上よくない。
私はそれを10代以降、親に日常的に言われ続け、親に対して罪悪感しか湧きませんでした。自分が成長してきたことへの罪悪感です。

そんな思いをさせるくらいなら、子供も親もお互いが甘えて、受け入れて、落とし所を見つける方がよっぽど家内安全です。

同じ目線にたってパートナーになる

子供は守るべきであるが、頼れる存在であると書きました。つまり、子供は妖精さんではなく、か弱いお姫様・王子様ではなく、パートナーであるということです。

何もできない、無力で無知な存在ではない。もちろん2、3歳の赤ちゃんからやっと抜け出した幼児にはまだ難しいですが、ある程度は物事の善悪を判断でき、コミュニケーションが取れる年齢になれば、ちゃんと向き合えると思います。

子供だって押し付けられたり、大人の正解を当たり前のように強要されたら不愉快になります。痛いほどわかります、私が幼少期そうでした。

だから私は子供に私の価値観を押し付けないようにしています。問題が起こった時はもちろんアドバイスはします。でも、最後に選ぶのはあなただよと一任します。迷っている時やどうしたら良いのか分からないという時は、答えが出る一歩手前まで付き合います。

親だからといって上から目線にはならない。むしろ、子供から学ぶことが多いのは親の方だから。ただちょっと早く生まれたからって、偉そうに価値観を押し付けて、コントロールしようとするのはおかしい。

子供と親はお互いの凹凸を埋められる、ベストパートナーであるべきだ。

子供は先生で友達でパートナー

無邪気にケラケラ笑っていたかと思うと、大人でも知らないような動物の専門知識を説き始めたり、どうやって作ったん?!と驚くほど精巧に作られたブロックの恐竜を披露してくれたり、ワクワクと驚きを披露してくれる子供たち。

自分に否定的で、どうしても感情を素直に表現できなかった以前の私は、子供のこんな素晴らしい才能や素敵な面に気がつけませんでした。

それに目を向けられるようになったのは、自分に向き合って、素直になって、いろんな見栄とかエゴとか、いろんな余計な観念を捨てていったからです。

子供は自由で、自分は不自由。子供は受け取るだけ、自分は与える一方。子供は無力、だから自分は自分を犠牲にして守ってあげなくちゃ。

いや、子供は経済力がなくても、肉体的には強くなくても、ちゃんと人として向き合えばすごく魅力的で、興味深くて、何なら自分の長所も短所もありありと見せてくれる存在です。

自分が人間であるように、彼らも人間です。同じ目線に立って、子供と向き合う勇気を持つと、世界の見え方が変わる瞬間があります。

お子さんがいる人はぜひ、観察してみてください。思っているよりも彼らは人間らしくて、大人にはない最高の思考を持ち合わせています。


ということで、私はケンカしつつも我が子と遊んできます!

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