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WILL

精神コアを奪われた。

私がそんな感覚を初めて覚えたのは、まだ記憶に新しい。


生きるための最低限の保障をする代わりに、
決して多くない時間を割かれ、
狭い社会に、上納するため、
相手が定義する、"必要な物品スキル"を装備させられる。

「○○は必要だ。」「△△は不可欠だ。」
「◇◇は知っておかねばならない。」

こちらの顔も、希望も、軸も、見聞きしようとせず、
ただ、淡々と放たれる。

自分の"当たり前"は語るが、
こちらの"当たり前"は聞く耳を持たない。

頭では、必要なんだろうな、とは分かっている。
人生の先輩が言うことだから。
しかし、そこに意志はない。

どんなに高出力で、高性能な装備を付けられても、
動力源が足りなければ、
ただの錘と化し、錆びて、動力源までも蝕む。


大学をはじめとした研究機関は、
しばしば、企業と連携し、共同研究する。

企業と共同研究するのは、
ほとんどの場合、実用化を見据えている。

だから、一見すると、よく映るが、
あくまでも個人的な見解だが、
基本的な主導権は、企業にあり、
研究機関は、下請け状態になる。

その影響を大きく受けるのは、
いつだって、私たち、学生なのだ。

成果がでなければ、何の報酬も得られない上、
機密保持に署名した時点で、
限定的な場でしか、具体的なことが話せなくなる。

真面目な学生であればある程、
こちらの事情を相手に話さず、
相手の要望に応えようと、
時間を割き、親切を捧げる。

だから、知らず知らずのうちに、
学生は、抱え込むようになって、
覆いかぶさってくるものを受け取れなくなる。


言葉は、使いようによっては、人心を大きくゆさぶる。

1つのことに対して、
様々な人に意見を求めると、
当たり前だが、様々な意見・指摘が出てくる。

意見を言う人は、根本として、
意見を求めてきた人が、もっと良くなるように、
と思って、発言する。

だけど、その言葉に、責任を持ってくれる人は少ない。

大概、言われた人は覚えていて、言った人は忘れている。

だから、すべての意見に従うも従わないも、
自分自身の意志で選びとらないといけない。

「○○さんに言われたから」

これは理由になり得ないし、
その言葉に、その人はいない。


それができなくなると、
何でも、他人のせいにしたくなる。

そして、最終的に、
どんどん自分の中の動力源が失われ、
心が削られ、精神コアを奪われてしまう。


いまだ社会を知らない私が、
知っているかのように社会を語ると、
多方面から、世間知らずと非難されるかもしれない。

たぶん、社会に出ると、
先程紹介した様なことが、
数えきれないほどあると思う。


だけど、今の私は、
何をおいても、
自分の精神コアは、
最も守るべき、
最も大事な私だけのものだと思っている。



THIS IS MY WILL.


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