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差別と偏見――ズートピア考――
この土曜日、ようやく話題となっていた「ズートピア」を観てきた。
レイトショーで人もそこまで多くなく、実に快適に楽しく観られてよかったと思う。
さて、この作品が驚くべき大作であることはもはや言うまでもないことだが、せっかくなので私なりの視点で多少分析をしてみたいと思う。
テーマを挙げるなら、「ズートピアは何を描き、何を描かなかったか」である。
なお、この分析は当然激しいネタバレを含むので、観
2xxx年のピンボール
「これより、千葉国を征服し帝都東京の完全なる植民地とする。異論はないな?」
東京王、山田敏郎が会議でそう宣言した時、首を横に振るものは一人もいなかった。それは決して山田が強権的な専制君主であったとか、そう言った理由からではなく、どちらかというと、会議に参加していた全員が、いつか誰かが言ってくれるのではないかという期待をしていたことが理由だった。
天皇を頂点とする日本連邦が成立してしばらくの