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#41 専門性を理解するということ

【独立性を担保すること】

って、とても大切だなと感じています。

上場会社で社外取締役(監査等委員)を行って3期目、6年になります。
会社法上の要請から「取締役などの経営陣との癒着が疑われる人を類型的に排除し、社外監査役の高い独立性を確保する」ことの目的に合致する選定要件もあり、わたし自身の会社とのかかわり方や、傾聴や分析が得意な性格にある意味あっているお仕事だなと思います。

私はたまに税務以外の投稿をしています。
しかしそれはお仕事の一つです。
私たちは専門を基軸としながら、役割に応じて仕事をしています。
ただし、業法を犯したり、他の専門を軽々しく入り込んだりしません。
この複雑化した世の中で万が一間違ったことをお伝えしたときのリスクやお客様への影響を知っているからです。

税理士として英語にすればTax Lawyerとしての専門が色濃い人もいれば、Tax Accountantとしての専門が色濃い人もいる。
そして税金も大学病院のように科にわかれて特化して仕事をしてきた人もいれば、診療所で地域密着でキャリアを積んできた人もいます。

会計事務所の私の相方。ビジネスパートナーを見ているとTax Lawyerとしての税務のスペシャリストですが、上場会社の会計基準も理解しながら税務を理解している。
会計と税務は、私たちが受験した当時からは制度が乖離してきています。税務会計で会計記帳をする法人と、それはできない会社法上の大会社に区分される法人に分かれます。
私は基本「大は小を兼ねる」と思っているので、会計監査が入らない中小企業のお客様にも大の会計ですすめます。この例示は極端ですが、個人事業主でも私は同じように適正な科目表示はあると思っていて、なんでも「雑費」「消耗品費」はないです。(確定申告時期、学生時代のアルバイト先の会計事務所のベテラン職員のおばさまに全部消耗品費でよいと指導された時に、就職先はBig4と決めました。)

私たちはもちろん専門外のことはその分野の専門家にReferしながら仕事をすすめるのです。
そして、一般の人がわかりずらいのは、業法を超えることはしないということです。

「なんでもできます」という人は私たちも私たちがお付き合いしているお客様層も「あやしい」と思っています。

そのような感覚をビジネスで理解しているのか、そうでないのかは一緒にお付き合いするにあたって大切な価値観です。

Big4系の監査法人や税理士事務所出身であることは、その共通認識があるというのである意味安心して仕事をスタートします。もちろん人によるところや勤務した時代で共通ルールが違う場合もありますが、そういった安心感があるのです。

私は上場企業やその子会社の会計Reviewはしますが、会計監査は行いません。そして社外監査役としては、会社の監査室と話したり、内部監査について確認したり、会計監査人とコミュニケーションを行うので、当然に監査の知識、財務の知識が上場会社レベルに対応できるというレベル感で必要になりますので、普段は税務六法ですが、監査六法も開くことがあるのです。

一般の人には【役割】【専門性】が違うことを、お伝えしていく必要があるのかなと思います。

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