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坊主憎けりゃ袈裟まで憎い

ーわが家の冤罪事件簿(2)

ガスコンロが動かなくなって"激おこ"の奥さん。LINEを通じて、冷静さを欠いた様子が分かる。ガス給湯器など、そのほかのガス機器が止まった原因も、このガスコンロのせいだと奥さんは言い張る。坊主憎けりゃ袈裟まで憎いー。もはや、そんな感じだ。

関連リンク(連載「わが家の冤罪事件簿」シリーズ):「(1)ガスコンロに異常あり

カスタマーサポート

動かなくなったガスコンロについて、奥さんとLINEを通じて、しばらくやり取り。その後、奥さんはあきれたように「もう買い換えるしかないな」と、暗に新しいガスコンロの購入を迫ってくる。どういうわけか、すっかりガスコンロが壊れたことになっている。

買い換えることはやぶさかではない。とはいえ、どうしてもLINEによる説明だけでは、壊れたと思えない。インターネットでガス会社のカスタマーサポートを調べ、そこに連絡するよう奥さんを促した。それで原因がはっきりするだろう。買い換えを決めるのはそれからでも遅くない。

譲れないポリシー

「モウツカレタヨ」ー。カタカナの返事を最後に、その後のこちらからのメッセージはすべて"既読スルー"に。すっかりへそを曲げたようだ。どこか奥さんへの対応をミスったか!?そう思ったが、罪がないものにとがを背負わせるわけには行かない。

そこは譲れないポリシー。


味噌作りの恨み

ーわが家の冤罪事件簿(3)

"激おこ"の奥さん。どうしてここまで怒ったか。不思議に思って、LINEをあらためて読み返すと、奥さんなりの事情も見えてきた。どうも自家製味噌を作っていた最中に、ガスコンロの火が付かなくなったらしい。しばらく途方に暮れた後、怒りの炎がメラメラと燃えてきたようだ。

関連リンク(連載「わが家の冤罪事件簿」シリーズ):「(1)ガスコンロに異常あり」「(2)坊主憎けりゃ袈裟まで憎い

気の遠くなる時間

手製味噌の作り方。インターネットによると、材料は大豆、米麹こめこうじ、塩の3種類。「作り方はシンプルで意外と簡単だ」という。ただ、作業工程に少なくとも2日間かかり、それなりに手間暇がかかるらしい。モノづくりが好きでなければできそうにない。

1日目は大豆を洗い、一晩水に漬ける。たっぷり水を吸わせた大豆を2日目にグツグツでるそうだ。時間にして2時間程度。それをフードプロセッサーで潰し、冷まして麹、塩と混ぜ、清潔な容器に入れて仕込み完了。これを暗い場所で半年から1年寝かせるとか。気の遠くなる時間だ。

未熟者

奥さんによると、完成後の味に期待を膨らませながら準備したらしい。それがガスコンロのアクシンデントだ。ちょうど、スマートフォンでゲームしている最中、佳境のところでスマホを取り上げられたようなものだろう。苛立つ気持ちは分からなくもない。

ただ、こんなときにかける言葉はなかなか出てこない。未熟者。

(写真:『りすの独り言』トップ画像=フリー素材などを基にりす作成)

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