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ゲーム以外で「ヤケド」をしてはならない

【ALB Link Vol.8 -2020.8.2 栃木vs新潟-】

現在、我が軍アルビレックス新潟は7月29日の東京ヴィルディ戦を終え、8試合を消化して3勝4分1敗の勝ち点13で6位。ここまでの8試合で全て得点を記録し、リーグトップの得点力を誇っている(失点数も多いが…)。かつ、ゴラッソもたくさん生まれており、スタジアムでチャントを歌えなくとも「ヤケド」させられるゲームが多い。序盤戦とはいえ今までのアルビとはどこか一味違うようなシーズンと言えるだろう。

中断期間が明け、アルビのある生活がようやく戻ってきた。リーグ再開から約1ヶ月が経ち、制限はあるものの観客を入れてのゲームもできるようになった。過密日程で選手はきついだろうが、我々サポーターとしては週末だけでなく週半ばにもアルビを観れる喜びを感じることができる。長らく試合が見られなかった期間を乗り越え、その鬱憤を発散したい人も多いかと思う。

しかし、決して忘れてはならない。

何もかもが今までの日常に戻ったわけではないということを。

最優先で考えるべきことは何だったかということを。

ここ最近、また関東や関西の都市部を中心に感染者数が著しく増加している。比較的落ち着いていた新潟にも感染者が再び確認されている。検査数の母集団が増えたことが要因とも言えるが、日本の感染者数は過去最高を日々更新してしまっている。

そう、このウイルス騒ぎは全然収まってなどいないのだ。

今の社会には感染予防のためのルールがあり、スタジアム観戦にしてもそうだ。マスクの着用は必須であるし、ソーシャルディスタンスも守らないといけない。手洗い・うがいや消毒もこまめにしなければならない。

何のためか?選手・スタッフ、そしてサポーターである私たちの命を守るためだ。だから最低限のルールを守り、大それた宣言がなくとも感染予防に自ら努めなくてはならない。

Jリーグ全体の中で観戦ルールを破り、謝罪や注意喚起をしているクラブがいくつかある。具体例は出さないが、アルビでもSNSで「これは良くないのでは?」と思われる事例を見かけることがある。現在感染が再び広まり、Jリーグ関係者にも感染者が確認されているこの状況下でルール違反が度重なったらどうなるだろう?

再び無観客試合に戻ってしまうかもしれない。そうなったらホームゲームでの収入はゼロだ。

スタジアムでの観戦が原因でクラスターが発生し、再びJリーグが中断してしまうかもしれない。そうなったら、昇格どころかクラブの存在まで危ぶまれるだろう。

不安を煽りたいわけではない。だが、観戦をする上でのルール違反はクラブを傷つける。これはサポーターとしては不本意なはずだ。そして何より自分や周りの人たちの安全を守るためにも最重要なことである。だからリーグやクラブの定めるルールはしっかりと守るべきなのだ。当然、普段の生活にしてもそうである。ウイルス関連だけではない。誹謗中傷などの人として守らなければならない行為もだ。それらをちゃんと守って応援するからこそ、本当の意味でクラブの力になるはずだ。

私たちはサポーターだ。クラブを応援し、支える存在である。だが、今のこの世の中でそれを体現する方法は今までとは違うということを思い出して欲しい。どんな行動がクラブのためになるか、逆にクラブを傷つけるか考えて欲しい。

ゲームに対しては「ヤケドさせてくれ」と声を張るのは良い。だが、ゲーム以外のところで実際に「ヤケド」を負ったり負わせたりしてしまったら、それはもう「ヤケド」なんて生易しい言葉では済まない。

再び、ゴールを決めたら近くの人と抱き合いたい。

肩を組んでプラネタスワンを振って勝利の喜びを分かち合いたい。

アウェイジャックで相手クラブをビビらせたい。

その「日常」を取り戻すために、何をすべきで何をすべきでないか。

このコラムがそれを今一度考えるきっかけになれば幸いである。

Written by てるりん





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