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わたしが思う「旅行」と「旅」の違い

GoToトラベルが始まっていますね。

ワーケーションもニュースなどでよく見かけるようになりました。

そんな今日このごろ。
わたしが現在の、山の中の小さな集落に移り住んでから、ちょうど2,000日が経ちました。

今回のnoteは、2,000日を迎えた今、ふと思ったことを書きました。


思い返せば5年前の2015年。
何のために移り住んだかと言うと「死ぬまで楽しく暮らすため」にわが家を「ギルドハウス十日町」として開放したかったから。

さらに振り返ること9年前の2011年。
ちょうど40歳となった節目に、思うところあって会社を辞め、じぶんを見つめなおし、新しい働き方を求めて全国への旅が始まりました。

その旅が始まったころ。
川ひとつ渡れば東京というちょっとした都会で育ち、そのあと大都会で会社員をしていたわたしにとって、「地方」といえば「観光地」というイメージしかなかったものです。

つまり地方とは、あれこれ計画をして二泊三日とかで観光する所。

そんなわたしが全国各地で多様なひとたちと出会い、さまざまな価値観に触れ、人生を変えるほどの体験をその3年以上の旅で得ることができました。

わたしの旅は、ほとんどが無計画なものでした。せいぜい目的地をざっくり決めた程度です。計画的なのは1割のみ。残りの9割の余白に、かけがえのない物事が入り込んできました。

そして、観光していたのではなく、暮らしていました。


そういえば。
「人生は旅のようである」と言います。

ところが。
「人生は旅行のようである」とは言わない気がします。


旅行と旅。
似ているようで、何かが決定的に違う、ふたつの言葉。


旅行と旅の違い。
それはわたしにとって「計画的かどうか」。
そして「暮らすかどうか」。


ホテルや旅館はもちろん、最近人気のゲストハウスだと計画的な旅行で来る人が多いのでしょうか。

でも。
ギルドハウス十日町にやってくる冒険者たちに関しては、無計画なひとが多いので旅行ではなく「旅」ですね。


たとえば、今年やってきた母ひとり娘ふたり。

ギルドハウス十日町に約5か月間、暮らしました。

そして別れ際、「西村さんがギルドハウス十日町を作っていてくれて本当に良かった」と涙ぐみながら感謝されました。

その母娘は、ほとんど無計画で、ほぼ身ひとつでやってきました。

(そもそも最初のうち滞在期間は2か月と言っていたような...)

それが今や、小さな娘たちはそれぞれ保育園と小学校へ通うようになり、母親は仕事に就き、家族3人で暮らす場所も見つけることができました。


わたしにとっても、おそらく一生忘れられない5か月間です。


そんなふうに、わが家であるギルドハウス十日町で暮らしてきた70名を超える住人たちや延べ8,000人以上の冒険者たちは、みんな人生という名の旅の途中なのでしょうね。

そういう意味で、ギルドハウス十日町はたくさんのひとの人生に寄り添っている旅の宿なのかも、だなんて思いました。

そして、GoToトラベルもワーケーションも、旅行だけでなく、何かに一歩を踏み出したいと願う冒険者たちにとって前向きに人生を変えるような「旅」にも寄与してくれることを期待します。

よかったらサポートをお願いします。もしくはギルドハウス十日町へ遊びにいらしていただければうれしいです。