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『先延ばし』の裏に潜む心理、自己不信を深掘りしてみる

「作業しなきゃ・・・」
そう強く思い立ち、ノートパソコンを開き、正面に座る。

ちらっと視界の端にスマホの画面が映る。
どうやら通知が来ているようだ。

「やる前にちょっとだけ見よう」

いつものように通知からSNSを開き閲覧を始める。
おすすめの投稿に飛ぶ。気になる広告が目に入る。
画面をスクロールする指が滑るように動き続ける。

「こんなことをしていてはダメだ・・・」

そう思いながらも、もう一つだけ、もう一つ・・・

ふと時計を見ると、もうこんな時間か。
またやってしまった、どうしよう。

まぁ、また明日やればいいか。

そして次の日はもっと辛くなる


このような経験、あると思います。


なぜ私たちはダメだと分かっていても、先延ばしをしてしまうのでしょうか?
今回は先延ばしの原因の一つ、

自分への不信感

について書いていきます。

先延ばしとは?

どの作業を先にやるか、後回しにするか決めるのは、
優先順位を付けているだけで、先延ばしとは言いません。
計画を立てているだけです。

先延ばしとは
『やると決めた作業を理由もなく避け、それがダメだと分かっていながら後回しにしてしまう事』

先延ばしをすると苦痛を感じることが分かっているのに、そうしてしまう。
合理的ではないが、なぜかそれをやってしまう。

先延ばししてしまう人が全員怠け者だというのは大きな誤解です。
怠け者は重要ではない作業で気を散らしたりはせず、やろうとすら思わない人たちのことをさします。

先のばしの原因

先延ばしとは、「脳が自らを守ろうとした結果」生まれる行動です。

脳の最優先事項は安全です。
脅威を感じると「危ない」と思う前に体が動きます。
ビクッとなるやつですね。

「やらないといけない」と思った瞬間に脳が脅威を感じ、ストレスホルモンを放出。
ストレスによりパニック状態になった脳は、理性を麻痺させ本能的に脅威の回避を優先しようとします。

その結果ストレスの少ないどうでもいい作業を優先し、先延ばしが発生します。

なぜ作業に脅威を感じるかというと『やらなければいけない』という強い思いの中に、
自分への不信感があるからです。

  • 自分の能力への不信感

  • 結果を出せる自信がない

  • 不安

  • 未知の物への恐怖

  • 失敗への恐怖

  • 低い完成度への恐怖

これらのネガティブな感情がきっかけとなり、先延ばしの原因になっていくのです。


先延ばしがさらなる先延ばしを産む

いきなり作業を始めた場合、脳がストレスを感じる暇もないため脅威を感じることはありません。

しかし一度先延ばしをしてしまうと、作業の開始時間が迫るほどにストレスレベルが上昇。脅威レベルも上昇し、作業が困難になっていきます。

つまり、作業自体は困難ではないが、先延ばしをすることで作業を困難にしてしまう。

先延ばしを頻繁にする人は、慢性的な不安や抑うつ、長期的なストレスとそれらに伴う精神的、肉体的疾患に苦しむ可能性が高くなります。

また先延ばしをした瞬間は実際にストレスレベルが下がるので、また困難な作業に直面した時、脳は先延ばしを優先したがります。

恐ろしいことに先延ばしの感情は麻薬のようにどんどん強まっていく。

先延ばしがストレス源になり、ストレスを回避しようとまた先延ばしをしてしまう。

つまり、先延ばしの根本原因は先延ばしにあるのです。

先延ばしをしてもしなくても、最終的な結果は同じか、先延ばしをした方が悪くなる。
だから、いますぐやった方がいい。

「それができないから困ってるんだよ」
そんな声が聞こえてきます。

先延ばしのサイクルを断ち切るためには

先延ばし対策について調べると、「ルールを作り、時間管理を徹底する必要がある」という記述が多く見つかります。

しかし、最近の研究者は真逆のことを言っています。

自分に厳しくしすぎると作業に対するストレスも高まるため、脅威レベルも上昇する。

こう言ったストレス反応を断ち切るためには、ネガティブな感情の対処をするしかない。


具体的な方法としては、

1、作業を細かく分け何をするか明確化する
2、ストレスに感じることを書き出して視覚化する

この二つです。

詳細については個別の記事で解説しますので、こちらのマガジンをフォローしてお待ちください。

まとめ

  • 先延ばしの原因は自分への不信感からくるストレス

  • 脳はストレスから脅威を感じ先延ばしを選択する

  • 先延ばしがストレス源になりさらに先延ばしを加速させる

  • 先延ばししても成果は変わらないのでいますぐやったほうがマシ

最後までお読みいただきありがとうございます。
今後もこのような情報を発信してまいりますので、
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