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【マガジン追加記事ご紹介】研究者・博士課程・ポスドクのリアル③

インタビューでご協力いただいております研究者の皆様が1月、2月はお忙しいので、まとめ記事の第3弾、第4弾を2つ連続でお届けいたします。

匿名だからこそ表現できる本音だからこそ共感できる、皆様それぞれの価値観に近いロールモデルを見つけていたただくきっかけになればと考えています。

お断り
個人のnoteの紹介になります。「若手研究者を応援するnote」が賛同または批判する目的で掲載するものではありません。多様な価値観の読者の励みになることを願って、様々な記事を取り上げていければと思っております。

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①アメリカ大学院:修士課程と博士課程は何が違うの?

アメリカの大学院で実際に修士課程と博士課程に進学をした経験を踏まえてまとめられています。知っているのと経験して実際に感じるのでは大きく違いますよね。

日本では、博士は修士の延長線上という印象があるかもしれませんが、アメリカでは、修士と博士は全く別物だと思います。

私の現在の指導者の先生からは、
『良い博士学生は、授業で良い成績をとる学生じゃない。授業では、一番低い成績をとっても良いから、研究を進めて、論文として成果をたくさんあげることができた学生が良い博士学生だ。』
と言われました。学生として学んでいるというよりは、一研究者として雇われているような印象に近い気がします。

②博士課程のメリットとは【修士学生のリアルな主観】

インタビューでお話しを伺っていても、メリットデメリットより研究の楽しさを優先して博士課程に進まれた方が多いように思います。たくさんの情報を集め、現実を見ることも必要かと思いますが、最後は自分がその選択に自信を持てるかどうかが大切なのかもしれません。

じゃあ、なんで僕たちは博士課程に進もうとしているのでしょうか?笑

これはもう、研究が楽しいからに尽きるんですよね〜。

身の周りで、博士に行く人の共通点とかを考えた時、必ずと言っていいほど当てはまるのが、たった一回の人生で他人と同じような人生を歩んでもつまらないだろうという考えを持っているってことなんです。

③出戻りで博士課程へ進学した私のこと

大学の学士・修士学位を取得後、企業に就職、その後、会社を辞めて別の大学の博士課程へ進学した方の考えが公開されています。遠回り、寄り道でしか出会えない人や経験がありますので、全ての経験を自分の人生の糧にしていきたいと感じました。

このまま会社でのほほんと生きるか、転職するか、出戻るか。三つ選択肢がありました。
転職に関しては、研究開発部署への転職をする場合、よほどの企業でないかぎり「3年以上の関連する実務経験」を求められます。私には研究開発の実務経験がなく、転職しても希望の職務にはつけないだろうと思っていました。働いていた企業も、周りの人は本当に親切で、会社の規模的にも安定していて、のほほんと安泰に生きることには非常に後ろ髪を引かれました。辞めても辞めなくても、良かったなと思うことも後悔することもあるだろうけど、どっちの方がやってみたい?と何度も自分に問いかけました。でも、「出戻る」という選択肢が出てくる時点で、心は決まっているのかな、と思ったのが結局の心の行き着くところでした。

学生の時は「好きなことに好きなだけ時間をかける」とか、「ピンチになった時、自分の時間を沢山犠牲にしてそれを乗り切る」という経験が多く、むしろ時間をかければかけるほど良い、時間をギリギリまでかけなければ本気ではない、といったような美学さえ感じていたかもしれません。しかしながら、時間は、研究費と同じく有限の資源なのです。有限の資源の中で、何をして何をやらないか考えて生きる必要を研究者はどこかで感じると思います。だから、必要以上に時間をかけないこと、時間をオーバーして90%の出来のものを出すなら時間内に70%の出来のものを仕上げてディスカッションすること、みたいな感覚が仕事で身についたことは良かったと思っています。
※自分が力を借りる教授、スタッフ、同僚などの時間も同じく有限です。

④研究という仕事をしている理由

使命感やメリットデメリットで仕事を選ぶことだけが正解ではないのかもしれません。消極的だったり、ちょっとの好奇心でなんとなく選んだ選択肢をやり続ける中で、自分の武器や強みになっていくこともありますよね。

厳密にいうと私が積極的に選んだからではありません。「流れ着いた」という表現がしっくりくる気がします。

所属する大学の研究室の教授経由で、大学近くのバイオベンチャーで研究経験のある人材を募集しているという話がありました。悩んだ結果、大学院まで来た時間を無駄にするのもと思い、その紹介を受けることにしたのです。

就職の悩みが消え、なんとか自分の卒業研究に形をつけ、卒業をあと1ヶ月に控えたある日、会社から急な連絡がありました。

人事担当のひと「突然な話で申し訳ないんですが、入社後すぐに横浜の理化学研究所に出向してもらうことになりました。」

お知らせ

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