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六人子育て読み聞かせ、子どもが喜んだ親が楽しかった絵本・童話

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子どもが喜んだ親が楽しかった絵本 その8 『ロバのおうじ』 グリム童話より M.ジーン・クレイグ採話 バーバーラ・クーニー絵  もき かずこ訳 僕としては「ロバのまんまじゃいけなかったのですか」と思う。「美女と野獣」でも思う、昔ばなしのモヤモヤする部分。

子どもが喜んだ親が楽しかった絵本 その8 『ロバのおうじ』 グリム童話より M.ジーン・クレイグ採話 バーバーラ・クーニー絵  もき かずこ訳 僕としては「ロバのまんまじゃいけなかったのですか」と思う。「美女と野獣」でも思う、昔ばなしのモヤモヤする部分。

Amazon内容紹介『ロバのおうじ』 グリム童話より M.ジーン・クレイグ採話 バーバーラ・クーニー絵  もき かずこ訳

魔法使いの呪文で、王と王妃は子どもをさずかりますが、魔法使いとの約束を守らなかったため、ロバの子どもが生まれてしまいます。王と王妃にうとまれたロバのおうじは、一人城をでて行きますが……。

ここから僕の感想 というわけで、ロバの姿のせいで父母である王様王妃様から愛されない王子

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子どもが喜んだ親が楽しかった絵本 その7 『うさぎとかめ』ぶん/ラ・フォンテーヌ え/ブライアン・ワイルドスミス やく/わたなべしげお ずっと知っていると思っていた話が、全然違う話だったと、子どもに読み聞かせをして気づくという貴重な体験。

子どもが喜んだ親が楽しかった絵本 その7 『うさぎとかめ』ぶん/ラ・フォンテーヌ え/ブライアン・ワイルドスミス やく/わたなべしげお ずっと知っていると思っていた話が、全然違う話だったと、子どもに読み聞かせをして気づくという貴重な体験。

『うさぎとかめ』ぶん/ラ・フォンテーヌ え/ブライアン・ワイルドスミス やく/わたなべしげお らくだ出版

「うさぎとかめ」イソップ童話って、どういう話として覚えている? 僕の場合は、この本を読み聞かせするまでは、こういう話だとずーっと思っていた。

 ある日、ウサギと亀が、あの山までかけっこしようっていう話になった。ウサギが足ののろい亀をバカにしてやろうと思った。当然、ウサギは楽勝で勝ちそうにな

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子どもが喜んだ親が楽しかった絵本 その6 『カラスのジャック』  ディーター・シューベルト (著) 田村 隆一 (訳) 部屋の中、水浸し系絵本、なぜ、これに子供は惹かれるのか。水への恐怖とあこがれと。

子どもが喜んだ親が楽しかった絵本 その6 『カラスのジャック』  ディーター・シューベルト (著) 田村 隆一 (訳) 部屋の中、水浸し系絵本、なぜ、これに子供は惹かれるのか。水への恐怖とあこがれと。

カラスのジャック 大型本 – 1985/9/1
ディーター・シューベルト (著), Dieter Schubert (原著), 田村 隆一 (翻訳)

 長男Aくんに、小さい時に、よく読んであげた絵本。はじめの見開きにクレヨンのいたずら書きがあるくらいだから、Aくんはこの絵本が好きだったのだと思う。

 木の枝の巣に,カラスのこどもジャックは、パパとママ、二人の兄弟と暮らしている。そこから、人間の

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子どもが喜んだ親が楽しかった絵本 その5  何も事件は起きず、淡々と、アメリカ ニューイングランドの、昔の農家の一年の営みを描写する絵本、『にぐるまを ひいて』。なぜか心が落ち着いて、こどもも、しんとして聴いている。何も起きない系・絵本の傑作です。

子どもが喜んだ親が楽しかった絵本 その5 何も事件は起きず、淡々と、アメリカ ニューイングランドの、昔の農家の一年の営みを描写する絵本、『にぐるまを ひいて』。なぜか心が落ち着いて、こどもも、しんとして聴いている。何も起きない系・絵本の傑作です。

にぐるまひいて 大型本 – 1980/10/15
ドナルド・ホール (著), バーバラ・クーニー (イラスト), もき かずこ (翻訳) ほるぶ出版

10月 とうさんは にぐるまに うしを つないだ。
それから うちじゅうで みんなで
いちねんかんに みんなが つくり そだてたものを
なにもかも にぐるまに つみこんだ。

という見開きから始まって、

荷物をいろいろ積み込む様子が、何見開きか描

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子どもが喜んだ親が楽しかった絵本 その3 『みんなおやすみ―アルメニアの子守歌より』ミラ・ギンズバーグ  (著), ポール・ゼリンスキー (イラスト)/おおばみなこ (訳)   子供が寝ない、寝てくれないのときの、静かな、しかし切実な祈りのような絵本です。

子どもが喜んだ親が楽しかった絵本 その3 『みんなおやすみ―アルメニアの子守歌より』ミラ・ギンズバーグ (著), ポール・ゼリンスキー (イラスト)/おおばみなこ (訳)   子供が寝ない、寝てくれないのときの、静かな、しかし切実な祈りのような絵本です。

みんなおやすみ―アルメニアの子守歌より 大型本 – 1985/7/1
ミラ・ギンズバーグ (著), ポール・ゼリンスキー (イラスト), & 1 その他

 僕がこの連載を始めたと思ったら、ツイッターで、若い、子育て真っ最中のお父さんなのかお母さんなのかが、実際に育児してみて、本当につらいことのひとつとして、「同じ絵本を何度も何度も何度も繰り返し読むこと」を挙げているツイートが1万以上のイイネを

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子どもが喜んだ親が楽しかった絵本  『あくまの三本の金のかみの毛―グリム童話』 1985/5/25
ナニー・ホグロギアン (著), 芦野 あき (翻訳)

子どもが喜んだ親が楽しかった絵本  『あくまの三本の金のかみの毛―グリム童話』 1985/5/25 ナニー・ホグロギアン (著), 芦野 あき (翻訳)

 先日、絵のない『子どもに語る グリム童話』こぐま社 ①~⑤を紹介したけれど、やはり絵があったほうが素敵、子どもも喜ぶ、という人には、いろいろな絵本が出ています。この絵本も、絵がすごく美しい。

 このお話、こぐま社の方では四巻④に「金の毛が三本ある悪魔」として収録されている。

 このタイトルの違い、かなり意味が違うよね。
「あくまの三本の金のかみの毛」絵本
「金の毛が三本ある悪魔」絵なしの本

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「子育て読み聞かせの時に、繰り返し読んだ絵本」という連載、始めます。 第一回 『子どもに語るグリムの昔話〈4〉』  グリム (著), 佐々 梨代子 (著), 野村 ヒロシ (著)

「子育て読み聞かせの時に、繰り返し読んだ絵本」という連載、始めます。 第一回 『子どもに語るグリムの昔話〈4〉』  グリム (著), 佐々 梨代子 (著), 野村 ヒロシ (著)

 心がすさむことが多いので、バランスを取るために、「子育て読み聞かせの時に、繰り返し読んだ絵本」マガジンというのを始めることにした。まずはFacebookに書いて、noteに転載、というのはいつものスタイルでいこうと思います。

 絵本・児童書が千冊くらい、一部屋の壁全面本棚にあるのだけれど、繰り返し読みきかせた本だけ選びだしたら、50冊くらいのものだった。

 有名な人気絵本も、全然無名なのもあ

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