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冬が好きだったことを思い出させてくれた沼田市は、疲れないまちだった。(家族移住体験:群馬県沼田市#5完結)

いよいよ沼田市から離れる朝。
朝ごはん昨夜の残りのグラタンと、これまた残っているフルーツ。

白菜と鶏肉としめじとマカロニらしい
残りのキウイとバナナをドサッと

トライアルハウスの掃除

朝ごはんの後は、お世話になったトライアルハウスをみんなで掃除する。

大変お世話になったお風呂
布団は積み上げる以外は子どもたちが
頼もしい
見よう見まねでやりたい

子どもたちは各地への滞在を始めてから頼もしくなったように思う。
挨拶をする、借りたものは丁寧に扱って綺麗にして返す、工夫して遊ぶというようなことが自然にできてきているように思う。

「お母さんも写真ばかり撮っていないで掃除しなよ」
と、娘にさぼっていることがバレたので私も掃除機をかけることにする。

子どもたちが一番楽しかったこと

掃除が終わり、トライアルハウスで一番お気に入りだった窓からの景色を見ながら、コーヒーを飲んでいると

「毎日こんな風に過ごせたらいいのにね。怒られたこと以外全部楽しかったよ」と娘が言う。

何が一番楽しかった?と子どもたちに聞くと
「みんなで家でたくさん話したこと」
「ゆっくりお風呂に入ったこと」
「外が寒かったことと、家があたたかかったこと」
「水たまりが凍っていたこと」
と返ってきた。

もっとなんか、雪遊びとか、天狗とか蛇とかひな飾りとか、そういうことかなと想像していたから驚いた。同時に、本当にそうだね、と思った。
そして「毎日がこうだったらいい」という娘の言葉に、確かにこんな些細なこともできていなかったな、とも。

滞在中、楽しまなきゃ!と心が忙しくなる時があったのだけど、
観光ももちろんしたけれど、楽しさは冬の沼田市に来た時点で当たり前にそこにあったんだなとちょっとポエムな気分になった。

一番好きだった景色

厳しい冬が好きだったことを思い出す

私も朝起きて障子やカーテンを開けて最初に外を見た時の雪景色や、
車の中から見た雪をまとった木や山が心に残っている。

雪遊びはもちろんとても楽しかったけど、スタックした時に助けてくれた人の表情や、
かけてくれた言葉の方が心に残っている。

雪国出身なのに、雪が降るまちでの生活を忘れてしまっていた。

雪国の冬の暮らしは、もちろん綺麗だなとか楽しいな、だけじゃない。

雪道は気を付けて運転しなくてはいけないから、通勤する父や母は他の季節よりも早く起きて車の上や車の前にある雪をかいて、いつもより早い時間に家を出てゆっくりと運転して職場に向かっていたし、私も冬の登校はいつもより少し早く家を出ていたことを思い出す。

でも、寒い外から帰って暖かいこたつやお風呂に入った時は、
凍った手足の指がじわじわと溶けていき感覚を取り戻していくような、じんじんした不思議な感覚があったなとか、
こたつの中で寝てしまって汗をびっしょりかいて起きたこともあったなとか、
ストーブの近くにいて急激に暖まると体がかゆくなったりしたなとか、
鍋やココアが信じられない程美味しかったなとか、
家の中がストーブやこたつで暖かすぎて、窓を開けて涼むこともあったなとか、
週末は家族でスキー場に行って、お昼にはスキー場のカレーを食べることを楽しみにしていたなとか、

結局厳しい冬を楽しみにしていたなぁと、沼田市に来て思い出す。

沼田市の冬を経験してよかった。私は冬が好きだったし、今も好きだということを思い出した。

トライアルハウス

沼田市は、疲れないまちだった

そして、家以外でのリモートワークのイメージもつかめた。

また別のシーズンにも戻ってきて、冬季は閉まっている別の沼田の名所にも行きたい。
コロナが落ち着いたら、地元の方とももっと話してみたい。

沼田市は、あくまでも私の印象だが、誤解を恐れずに言うとすごく活気があるとか、観光観光している場所ではないように思う。
かといってひっそりしているわけでも全くない。
派手な祭りも多いし、ひな飾りなんて遊び心が溢れていたし、テラス沼田はおしゃれだ。
ただ、本当に程よいのだ。全部「過ぎ」ない。
沼田市は、疲れないまちだった。

「来年も沼田に苺を買いに来たいね。長い休みになったらまたここに戻ってこようね」
と子どもが言う。本当に何かと理由を付けてそうしたいと思う。

移住先としてはもちろんなんだけれど、こういった滞在をきっかけに沼田市とこれからもどう関わり続けていけるか、そういうことでもある。

ちょっとしんみりしながらトライアルハウスにさよならをして、帰り道に温泉自動販売機を見て、地元の方におすすめされたとんかつ街道にある「とんかつ金重」でお昼ご飯を食べて帰ることにする。

朝はグラタンで、昼はとんかつが入るまでに成長した自分の胃袋のことはひとまず気にしないでおこうと思う。

温泉スタンド
15リットル10円!
なかなか入れない人気店とのこと
奥利根もち豚はもちもちで柔らかく大きいし何より美味しい
超熟尾瀬ドリームポークも大きく、柔らかくもしっかりした歯応えで味が濃い。美味しい

もちもちのトンカツに驚きつつ、名残惜しいけどいよいよ流山市へ。
各地で出会った人が、流山市にも来てくれたら嬉しい。
そしたら私はどこに連れていこう。

また行くし、来てほしい。
鹿嶋に続きまた近くにこんな場所ができたことが嬉しい。

沼田市のみなさん、ありがとうございました。本当に素敵な滞在になりました!

おわり

娘は雪とお風呂とこたつが楽しかったみたい

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