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<私のスケッチポイント/作品紹介あれこれ> 神戸北野異人館街と線スケッチ作品(3)

 私が訪れた神戸のスケッチポイントを下に示します。

神戸のスケッチポイント

 前回に引き続き北野異人館街のスケッチです。

北野異人館街と線スケッチ作品(3)

(1)セブンイレブンからトリックアート美術館を望む


神戸北野・セブンイレブンからトリックアート美術館を望む(2015)
フライングタイガーコペンハーゲン・スケッチブック ペンと透明水彩

 北野異人館街の神戸観光周遊バスのバス停近く、観光スポットの中心部にセブンイレブンがありました。過去形で書いたのは、コロナ渦のためにどうやら閉店したようなのです(休店かもしれませんが)。

 スケッチ教室を開いていた古民家カフェの「あんカフェ」から近く、2階にイートインがあって、何かと便利だったので残念です。

 この絵は、その2階から見える異人館街の様子です。ガラス越しなのでセブンイレブンのロゴが逆さまに見えています。隣はトリックアート美術館で、美術館入り口に並んでいた旗の模様を描くのに苦労した記憶があります。

 なお、黒い表紙のフライングタイガー(コペンハーゲン)のスケッチブックは、欧米の製品らしく頑丈で、普段持ち歩くには少々重いのですが、サイズ(B5とA4の間)が野外のスピードスケッチに向いていたので当時多用していました。値段も300円と手ごろです。ただ、透明水彩で塗ると紙がよれよれになるのが欠点です。

(2)北野異人館トリックアート美術館

北野異人館トリックアート美術館(2015)
ワットマン F10  ペンと透明水彩

 都会スケッチの醍醐味はその時の時代風俗までも描きうつすことにあります。

 北野異人館街も戦後いくつか大きな節目を迎えます。古い洋館群が観光地になることです。もともと静かに住んでいた住人にとってみれば、必ずしも喜ばしいことではなかったと思いますが。
 それでも時代は変化し、神戸の有数な観光スポットになります。次の節目は阪神・淡路大震災です。市街の大規模罹災にくらべれば比較的軽微だったとはいえ、その後の影響は大きかったようです。
 店舗の内容も、この絵の右側に描かれているようにブライダル関係のお店が増えておしゃれな雰囲気に変わりました。三の宮駅から北野坂を徒歩で上がり、異人館街に近づくと右手に「ダルビッシュミュージアム」が、左にスターバックスが入った洋館が目につくのも時代でしょうか。

 描いた2015年はインバウンドブームが始まっって間もないころです。
 現場でひとしきり線描して少し経ち、しばらく休んでいたところ、中国人観光客の賑やかな一団が目の前で自撮りし始めました。
 チャンス到来とその一団を写真にとったあと水彩紙に描きました。時代を表すよい対象を描くことができました。

 第三の節目は、コロナによるインバウンド観光客消滅によるダメージだと思います。関係者にとっては今回の解禁のニュースはさぞかし待ち遠しかったことでしょう。

(3)北野異人館街・小さな雑貨店入口


北野異人館街・小さな雑貨店入口(2015)
ワットマン F4 ペンと透明水彩

古民家カフェ「あんカフェ」の北側、正確には「パラスティン邸」の北、「風見鶏の家」に行く坂の途中に、かわいらしい雑貨店があります。(今もあると思います)

 敷地はこの一帯の町の世話役、町内会長さん(当時)のもので、確か娘さんがやっていらしたと思います。周辺にはいつも花が咲いていて、建物の可愛らしさとともにスケッチしたくなりました。
 遠くに見える洋館が「パラスティン邸」です。

前回の記事は下記をご覧ください。


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