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読書記録

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記事一覧

【読書記録】ユージニア(恩田陸)

【読書記録】ユージニア(恩田陸)

【あらすじ】
「ねえ、あなたも最初に会った時に、犯人って分かるの?」こんな体験は初めてだが、俺は分かった。犯人はいま、俺の目の前にいる、この人物だーー。かつて街を悪夢でおおった、名家の大量毒殺事件。数十年を経て解き明かされてゆく、遺された者たちの思い。いったい誰がなぜ、無差別殺人を?見落とされた「真実」を証言する関係者たちは、果たして真実を語っているのか?(あらすじより)

【感想(ネタバレあり)

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【読書記録】言語の本質(今井むつみ、秋田喜美)

【読書記録】言語の本質(今井むつみ、秋田喜美)

【あらすじ】
日常生活の必需品であり、知性や芸術の源である言語。なぜヒトはことば。持つのか?子どもはいかにしてことばを覚えるのか?
巨大システムの言語の起源とは?ヒトとAIや動物の違いは?言語の本質を問うことは、人間とは何かを考えることである。鍵は、オノマトペと、アブダクション(仮説形成)推論という人間特有の学ぶ力だ。認知科学者と言語学者が力を合わせ、言語の誕生と進化の謎を紐解き、ヒトの根源に迫る

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【読書記録】恋文の技術(森見登美彦)

【読書記録】恋文の技術(森見登美彦)

【あらすじ】
京都の大学院から、遠く離れた実験所に飛ばされた男が一人。無聊を慰めるべく、文通修行と称して京都に住むかつての仲間たちに手紙を書きまくる。文中で友人の恋の相談に乗り、妹に説教を垂れるが、本当に想いを届けたい相手への手紙は、いつまでも書けずにいるのだった。(あらすじより)

【感想(ネタバレあり)】

大学生の時にハマって読んでいた森見登美彦。へんてこりんで個性的で不思議な世界観にはまっ

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【読書記録】私の家では何も起こらない(恩田陸)

【読書記録】私の家では何も起こらない(恩田陸)

【あらすじ】
小さな丘に佇む古い洋館。この家でひっそりと暮らす女主人の許に、本物の幽霊屋敷を探しているという男が訪れた。男は館に残された、かつての住人たちの痕跡を辿り始める。キッチンで殺し合った姉妹、子どもを攫って主人に食べさせた料理女、動かない少女の傍らで自殺した殺人鬼の美少年ー。家に刻印された記憶が重なりあい、新たな物語が動き出す。驚愕のラストまで読む者を翻弄する、恐怖と叙情のクロニクル。(あ

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【読書記録】リーダは話し方が9割(永松茂久)

【読書記録】リーダは話し方が9割(永松茂久)

部下はいないけど、業務上、色んな人に仕事を振って動いてもらったりすることが多いし、年数的に後輩も増えてきた。内容が管理職だけのためではないようだったので参考にしようと思って選んだ1冊。

【あらすじ】

リーダーよ、話し方で悩むのはこれで終わりにしよう!――「大勢の前で話すのが苦手」「朝礼のときが憂鬱……」「リーダーシップをとってコミュニケーションを取るのは緊張する」というリーダーは多いものです。

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【読書記録】西巷説百物語(京極夏彦)

【読書記録】西巷説百物語(京極夏彦)

巷説百物語シリーズも高校、大学で読んでいたシリーズの1つ。ただ前巷説百物語までしか読んでいなかったのでかなり久々に続きを読み始めた。

【あらすじ】

大阪屈指の版元にして実は上方の裏仕事の元締である一文字屋仁蔵の許には、数々の因縁話が持ち込まれる。いずれも一筋縄ではいかぬ彼らの業を、あざやかな仕掛けで解き放つのは御行の又市の悪友、靄船の林蔵。亡者船さながらの舌先三寸の嘘船で、靄に紛れ霞に乗せて、

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【読書記録】グレイラットの殺人(M・W・クレイヴン)

【読書記録】グレイラットの殺人(M・W・クレイヴン)

【あらすじ】

売春宿で殺されたサミット関係者の男。テロを警戒する政府はポーに捜査を命じる。ポーは3年前の強盗殺人事件との関連を疑い……。

【感想(ネタバレあり)】

ワシントン・ポー シリーズの第4弾。

今回は、初っ端からMI5っていう公安みたいな組織の人が出てきてポーとバチバチやりあう。

まずはMI5のオフィスに連れられてきたときの高圧的な職員と一悶着。それからティリーにいたずらをしかけ

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【読書記録】キュレーターの殺人(M・W・クレイヴン)

【読書記録】キュレーターの殺人(M・W・クレイヴン)

【あらすじ】

『ストーンサークルの殺人』『ブラックサマーの殺人』の〈ワシントン・ポー〉シリーズ第三作!バラバラ死体に付いた謎の文字列の紙片。ポー刑事は事件の背後に潜む黒幕〈キュレーター〉と対峙する。絶賛相次ぐシリーズ第3作。

【感想(ネタバレあり)】

ワシントン・ポー シリーズの第3弾。ハマっちゃって立て続けに読破!

今回は冒頭からグロシーン…ストーンサークルよりましだけど…

序盤から立

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【読書記録】ブラックサマーの殺人(M・W・クレイヴン)

【読書記録】ブラックサマーの殺人(M・W・クレイヴン)

【あらすじ】

かつて刑事ポーによって一人の男が刑務所送りにされた――カリスマシェフとして名声を誇ったジャレド・キートン。 彼は娘のエリザベスを殺した罪に問われたのだ。だが六年後のいま、その娘が生きて姿を現した! キートンは無実なのか? あらゆる証拠が冤罪を示し、窮地に立たされたポーを助けるべく、分析官のブラッドショーが立ち上がる。

【感想(ネタバレあり)】

ワシントン・ポー シリーズの第2弾

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【読書記録】追憶の烏(阿部智里)

【読書記録】追憶の烏(阿部智里)

【あらすじ】
人間の代わりに「八咫烏」の一族が支配する世界「山内」。猿との大戦後に正式に即位した金烏・奈月彦は、大貴族の四家の負担を増やし、娘の紫苑の宮を跡継ぎとすべく動いていた。外界に留学中の雪哉はその日、信じがたい一報を受け取るー『楽園の烏』に至る20年間に何があったのか?(あらすじより)

【感想(ネタバレあり)】

八咫烏シリーズの第2シーズン!しばらく追ってなかったけど、第1シーズン読み

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【読書記録】楽園の烏(阿部智里)

【読書記録】楽園の烏(阿部智里)

【あらすじ】
新宿の片隅でたばこ屋を営む安原はじめ。7年前に失踪した父から「山」を相続した途端に、謎の買取希望者が次々に現れる。一体その山には何が隠されているのか?「幽霊」と名乗る美女に導かれ、山の"中"へ降り立ったはじめが見た光景とはー(あらすじより)

【感想(ネタバレあり)】

八咫烏シリーズの第2シーズン!しばらく追ってなかったけど、第1シーズン読み返して、第2シーズンも読まなければ!とな

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【読書記録】烏百花 蛍の章(阿部智里)

【読書記録】烏百花 蛍の章(阿部智里)

【あらすじ】
「どうあったって、成就することのない恋だ。さっさと諦めて、楽になってしまいたかった」ー身分違いゆえに深く秘めた想い、愛する人の窮地を救うための切ない嘘、自らの命をかけた覚悟の恋が、異世界「山内」の歴史の流れの中で宝石のようにきらめく。大ヒットファンタジー「八咫烏シリーズ」本編では語られなかった、あの人の物語。(あらすじより)

【感想(ネタバレあり)】

これはもうこのあらすじからし

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【読書記録】三体(劉慈欣)

【読書記録】三体(劉慈欣)

【あらすじ】
物理学者の父を文化大革命で惨殺され、人類に絶望した中国人エリート女性科学者・葉文潔(イエ・ウェンジエ)。失意の日々を過ごす彼女は、ある日、巨大パラボラアンテナを備える謎めいた軍事基地にスカウトされる。そこでは、人類の運命を左右するかもしれないプロジェクトが、極秘裏に進行していた。数十年後。ナノテク素材の研究者・汪淼(ワン・ミャオ)は、ある会議に招集され、世界的な科学者が次々に自殺して

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【読書記録】弥栄の烏(阿部智里)

【読書記録】弥栄の烏(阿部智里)

【あらすじ】
山内の朝廷の実権を掌握した若宮。彼に仕えるに雪哉は、全軍の参謀役となった。ある日、大地震で開かれた禁門の扉の向こうに「人喰い大猿」が現れ、ついに猿と八咫烏の最終決戦が始まる。若宮は記憶と名前を取り戻し、真の金烏となれるのか。山内の命運はーー?(あらすじより)

【感想(ネタバレあり)】

数年前から追っている阿部智里さんの八咫烏シリーズの6作目にして第一部の最終話を久々に再読。

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