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【速報!】7月2週目に日本からタイへ入国したメーカー職員の入国時のお話/タイにおける厳重な隔離体制の現実/タイと日本のコロナに対する意識のギャップ

今朝方、吉本新喜劇の着メロと共に電話が鳴った。

その電話の相手は、タイのとあるメーカーで働く職員のAさん(仮名)からだった**

「まいど!KEN、久しぶり!日本から何とかタイへ帰ってきたんだけど、もう大変だよ・・!」

彼は、タイ国政府が隔離施設として指定しているホテルに滞在中とのお話だった**

せっかくなので、日本の皆さんに「日本からタイへの入国状況をお伝えしたい」と伝えたところ、ご快諾いただいたので、記事にしてきたい。

是非、日本とタイのコロナに対する対応の違いを知るきっかけにしていただいたり、もし入国待ちの方がいらっしゃれば参考にしていただきたい。

1、日本で行った準備

日本で行った準備は、大きく次の3つ。

①PCR検査を受けてPCR検査診断書(陰性)の準備
②在日タイ王国大使館への入国希望者登録
⇒タイにある自身が所属する企業からの「職員であることの証明書」及び「在タイ・タイ国政府外務省からの招へいレター」があると有利
③タイ国政府が指定する保険への加入
⇒タイで新型コロナウィルスに感染した場合の治療費を支払えるようにするため
④自身が持っているタイ国内での労働許可証及び査証(VISA)のコピー

現在は、上記の条件を満たす方を対象としているが、特に優先してタイに入国できるようになるために必要だった対応は、②のタイ国政府外務省の招へいレターを手に入れることだったそう。

現在、タイ国政府は可能な限り感染リスクを低下させるため、海外からタイへの入国者を減らしたいという思いがあるそうで、まずは「タイにとって役立つ人から」入国させていこうと動いている。

<役立つ人の基準例>
・タイで企業を経営している社長様(タイに税金納めている)
・タイの技術発展などに貢献する企業に勤める方
・タイの政府関係者 など

この役立つことの証明になるのが、タイ国政府からのレターだそうで、これがないと厳しい状況になる。

現在の日本からタイへ入国したいという登録者数は、8,000人を超えると言われており、その中でも上記の「役立つ方」から優先的に入国してきている。

衝撃的だったのは、Aさん曰く

この1か月間でタイに入国できた日本人はたったの90名とのこと。

1週間に1回のみ、JALとANAが交代で飛行機をタイに向けて飛ばしており、ビジネスクラスに日本人(30名程度が上限)、エコノミークラスにはタイ人(満席だったとのこと)が乗り込んでいるそう。

2、タイが用意する入国パッケージ商品

入国者は、必ずタイ国政府が用意する

「タイ入国者用パッケージ旅行」を購入する(入国者自身で費用負担)。

このパッケージには、「フライト料金」「タイで14日間隔離される指定のホテル滞在費」「空港から隔離ホテルまでの交通費」「ホテル滞在中の食費」が一括で含まれており、完全監視下に置かれた状態で入国するとのこと。

パッケージにはいくつかランクがあり、主に滞在するホテルのランクや食事のランクが関わってくる(外国人が隔離されるホテルと、タイ人が隔離されるホテルは異なる)。

Aさんは、最上級ランクのパッケージを選択し、滞在するホテルはアナンタラホテルで価格は10万バーツ前後とのこと。ランクが低くても4万バーツ程度が必要らしい。

3、入国時の様子

日本から出発する際には、空港でも従業員以外の渡航者はマスクをしている方はそこまで多くなく、厳重な雰囲気はなかったとAさんは言っていた。

ただし、タイのスワンナプーム空港に到着した際に、

Aさんは鳥肌が立つほどの恐怖感を覚えたそうです。

防護服を身にまとった空港職員が一列に立っていて、全身に消毒を振りかけ、トイレに行くときも監視され、ペットボトル飲料の購入も許されなかったとのこと。

例えるなれば、「自身が宇宙人になったかのような」感覚だったそう。

空港を出発後も、政府が手配したシャトルバスに乗り、他のところへ立ち寄ることはなく、ホテルへ到着。

安心できたのも束の間、ホテルのロビーでは消毒対応や持ち物チェックなど非常に厳しい対応が待っていた。

4、ホテル滞在中の様子

ホテル滞在中は、

・窓を開けることができない。
・部屋の外に出るときは、フロントに電話をしてカギを開けてもらい監視する人が1人着く。
・食事は、弁当が部屋に運ばれてきて食べるだけ。
⇒ただし、知り合いからの差し入れは受け取ることができるそうで、早速私もAさんに日本のお菓子やフルーツを差し入れに行ってくる!

など、条件が様々あり、監視下にある生活を続けるためストレスが半端ないらしい・・!!

隔離ホテルの対応について、

そもそもタイ国政府が指定するホテルになるためには、「床がタイル式であること(カーペットの場合はウイルスが残りやすいため)」「空調管理が個別空調であること(セントラル空調と呼ばれる一括管理式は通風経路が部屋でつながっており、どこかの部屋で感染者がいる場合はウイルスが拡散されるそうです)」「窓が開けられないこと」といった監視対応が充実している必要がある。

タイの各ホテルは通常ではこれら条件を満たせないので、隔離ホテルになるための投資をする必要が出てきてしまっており、キャッシュ不足の今は手が出ないホテルが多い。

この影響で、隔離ホテル不足が続き、タイへの入国希望者の数に比べてホテルの受け入れ枠・キャパシティーが追いついておらず、日本人の入国可能枠も狭くなっている。

Aさんの話は以上だが、

日本の空港とタイの空港の様子の違いから、タイ人が逆に日本へ入国したときの対応の緩さ具合に驚くことを避けるために、安心・安全の対応をワンチームで進めつつ、オンライン上でそのような対応をPRする必要があると強く感じた。

また、タイ国政府の厳重さを改めて肌で実感したお話だった。

5、今後の見通し

Aさんの話を聞いて、タイ・エアアジアの担当者に連絡を取ってみて話をしてみたところ、

日本の感染者数拡大と

7月14日に発生した「海外からの帰国者(隔離対象外の超お偉いさまのご家族)が陽性にもかかわらず、市内の買い物などへ出かけて多くの方と接触したため、感染者は今後増える可能性がある(7月14日時点は」という事件を踏まえると

ひとまず現在のような進め方で入国を許可しつつ、一般観光客の入国などはまだまだ「検討のまな板にすらのっていない」だろうとのこと。

非常に厳しい状況は続くが、

ウィズコロナのもと、どのように観光を楽しめるのか、また、安心・安全情報があれば是非オンライン上で発信に取り組んでいただき、タイ人にとって日本が安全に向けて全力で取り組んでいるんだというイメージをいち早くもっていただけるように取り組んでまいりたい。

また、日本の皆さんとタイ現地で活躍する方のマッチングなど、できることがあれば是非おっしゃってくださいませ!!

*末筆ではあるが、Aさん、色々と貴重な情報を教えていただきありがとう!!

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