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【早稲田カップ2024 #epilogue】「当たり前のことに感謝」2年・北村磨央

昨年は直前でコロナウイルスに感染し、参加することができなかったため、今回の早稲田カップが初めての参加となった。

今回は前回とは異なり、事前の準備の方から早稲田カップに関わらせてもらった。とは言っても自分がしたことは小さいものでしかなく中心となってたくさんのやり取り、準備をしてくれた伊藤未羽(2年)には感謝しかない。

ただ、運営に携わったことでこの大会を開催するのには競技スポーツセンターの方々、現地の方々をはじめとした多くの人たちの協力があってのものだと認識することができた。


また、早稲田カップの開催に先立った加藤久さんの公演では早稲田カップがどのように開催されたのか、東日本大震災がどのようなものだったかを説明していただいた。早稲田カップには多くの人の様々な思いが込められていること、大会が行われるグランドは、長い年月、苦労のもとに作られた場所であるということを知ることができた。サッカーができる環境があるということは決して当たり前のことではないことを身に染みて感じた。


そういったたくさんの人たちの思いを紡いで2012年から開催されてきた早稲田カップ。

コロナによって中断された期間があったものの、こうしてまた、4年ぶりに開催することができて本当に嬉しく思う。


そして、1月13日に上長部グラウンドで無事早稲田カップが開催された。

大会期間中には保護者の方に昼食をご用意していただいたり、現地の方々が私たちの到着よりも先にグラウンド準備をしていただいたりと本当にたくさんの人たちが支えてくれていると改めて実感した。

小学生のするサッカーを見て一番強く感じたことは「サッカーを楽しんでいる」ということであった。純粋にボールを追いかける姿、チームのみんなで勝ちに行こうとする姿、点を取れずに悔しがる姿など、どの場面を切り取ってもサッカーを心から楽しんでいると感じられた。また、それほどまでにサッカーが好きなのだとも思った。

おそらく年齢が上がるにつれこうした感情を持ち続けることが難しくなっていくのだとも思う。しかし、今、大学までサッカーを続けているのは根底にこうした感情を持っているからでもあり、忘れてはいけない大事なことだと気付かされた。


サッカー以外の部分では、陸前高田が震災で受けた被害、津波の実際の高さを見たり、すがとよ酒店で実際に被災した方の話を聞いたりしたことで、震災の恐ろしさ、復興の大変さを学ぶことができた。一方で、陸前高田の綺麗な街並みを見て、写真で見た震災後の悲惨な状況からここまで復興させた人間の凄さ、強さも感じた。東京にいるだけではわからない多くのことを実際に現地に足を運ぶことで学んだ。


2日間共に過ごしたMIYAKO SCのみんなとは優勝で大会を終えた。

みんなのおかげでとても有意義な楽しい時間を過ごすことができ、サッカーに対するひたむきな姿勢に活力をもらいました。

また、みんなとサッカーできる日が来ることを願っています。

そして、早稲田カップが終わってこんなメッセージがア式のYouTubeのコメントに書かれていた。

この2日間で多くのことをしていただいたり、学ばせていただいたりと、受け取ることがほとんどで、自分の中で何が残せたのだろうと考えていた。ただ、実際に感謝されたこと、早稲田大学に来たいと思ってくれたこと。こうしたことで誰かのためになれたと思えた。

学びの多い早稲田カップではあったが、結果として少しでも何かを残すことができてよかったと思う。


様々な人の思いが紡がれた早稲田カップ。

サッカーができること。今を生きることができること。

当たり前だと思っていたことが当たり前ではないことを強く感じた。

感謝の気持ちを忘れず、人との繋がりを大切にしていこうと思う。

◇北村磨央◇
学年:2年
学部:社会科学部
前所属:関東第一高校


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