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【#Real Voice 2022】 「二兎追う者にしか得られないもの」 1年・北村磨央

こんにちは。社会科学部1年の北村磨央です。1年間の浪人生活を経て早稲田大学に入学しました。

文章を書くのは得意ではないですが、この機会に今の自分の持つ考え・思いを言葉にしようと思います。


今回は主に高3の時の出来事について書こうと思う。


「二兎追う者は一兎をも得ず」

二つのことを同時に成し遂げようとしても結局どちらも成し遂げられないこと


高校3年の時の自分は二兎を追い続けていた。

その時の私にとっての二兎とは

選手権に出場すること

一般受験で第一志望の大学に合格すること

である。


私が在籍していたスポーツクラスでは一般で大学受験をする人はほとんどいなかった。

そのため、入学当初から私は一般受験をするなんて少しも思っておらずAO入試とかでそこそこ良い大学に行ければいいかなと思っていた。だからテストの1週間前に勉強をするだけでそのほかの時間に自分からなにか受験のためにすることはなかった。

そんな私が高3の初めに一般受験を受けることを決意したのである。

この決断をするのは簡単なものではなく、さまざまな葛藤があったわけだが、「後悔しない選択は何だろう」と考えた結果、一般受験をすることが私にとっての後悔しない選択なのであった。そしてサッカーのほうはどうするのかと考えたが私にとっての選択肢は1つしかなかった。もちろん最後まで続けて選手権に出ることである。そこを目標として関東第一高校を選んだわけだから迷うことすらなかった。


決断に至るまでの大まかな経緯であるが、これらというのは大きな挑戦であった。

クラスの中で一般受験をするのは自分ただ1人。

思いを共有できる仲間がいない。

ゼロからの勉強。

サッカーではスタメンで試合に出ることができていない。


残された時間の中でやらなければならないこと、越えなければならない壁を意識するほど不安になる。そこで頭をよぎるのが「二兎追う者は一兎をも得ず」このことわざであった。どっちの目標も達成できずに終わってしまうのではないかと。

だが、不安になっても何かが変わるわけではない。


1日の中で自分にできる100%をやり続けるしかない。

これは勉強もサッカーも同じことであった。

そうやって毎日を過ごしていくうちに少しずつではあるが結果がでるようになった。


そしてサッカーではなんとか試合に出られるようになり、選手権出場も果たすことができたのである。全国では満足のいく結果ではなかったが、3年間の高校サッカーを心の底からやり切ったと思えた。

引退した日が1月2日になったのだが、共通テストまでは約1か月、私立の受験までは約2か月と私にとっては全く時間のない状況であった。引退後からは今までの生活と大きく異なり、勉強漬けの日々。サッカーをしたくなるがそんな余裕と時間がなかった。

気づけば共通テスト当日を迎えた。出来はというと全然だめ。さすがにショックを受けたがあと1か月後にはやってくる受験のために切り替えてひたすら勉強をし続けた。何校か受けるわけだが滑り止めの大学での手ごたえはもちろんあった。しかし肝心の第一志望の大学ではほとんどなかった。これはダメだろうな。そう思わざるを得なかった。結果もこの手ごたえ通り。

滑り止めは合格。第一志望の大学は不合格。


二兎を得ることを目指して1年間を過ごしたが、それは叶わなかった。

ただ、タイトルにもあるようにこの経験から得られるものはとても大きかった。

自分で選択した挑戦を結果は思うようにでなかったが最後までやり通せたという自信。

自分を客観視し、目標との間にどれだけの距離があるのか。そして、何が必要なのか、何をしなければならないのか。それらを考えることの重要性。ただむやみに頑張るだけじゃそれで終わってしまう。

そういったことに気づくことができた。


この経験で得たものがあったからこそ浪人をして志望校を早稲田に上げても合格をすることができたのだと思う。

そして今ア式蹴球部でサッカーをすることができているのだろう。


最後は現在のことについて話して終わろうと思う。

ア式蹴球部にきてから約半年。

今はまだ個人としてなにも結果を残せていないのが現状。下のカテゴリーで試合に出る時間も少ない。目標とする関東リーグで試合に出るには今の自分では程遠い。

正直、焦りや不安を感じることだってある。

でもまだまだこれから。

この状況から這い上がっていくにはどうすればいいのか、何が必要なのか。ひたすら考えてやり続けるしかない。こうやって今までもやってきた。ただ、今回ばかりは簡単にいくものではないとわかっている。これまで以上に苦しい思いをし、悔しい思いをすることになるだろう。でもそれをわかってア式蹴球部でサッカーをするという選択をした。この選択をしてよかった、正しかったのだと思えるようにこれからの日々を過ごしていく。


まだまだ結果を出すための過程にいる。自分を信じてさらに成長し必ず結果を残します。


そして最後に。「サッカーを楽しむ」これだけは忘れずにやっていこうと思う。

拙い文章を最後まで読んでいただきありがとうございました。

北村磨央
学年:1年
学部:社会科学部
前所属チーム:関東第一高校

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