マガジンのカバー画像

月刊「ぶんぶくちゃいなノオト」

メルマガ「「§ 中 国 万 華 鏡 § 之 ぶんぶくちゃいな」(祭日を除く第1、2,4土曜日配信、なお第2,4土曜日が祝日の月は第3土曜日に追加配信/月ほぼ3回/年始年末は配信お… もっと読む
中華圏の現地でどのような注目の話題があるのか。必ずしも日本とは関係のない、また日本では話題にならな… もっと詳しく
¥800 / 月
運営しているクリエイター

2022年5月の記事一覧

220531 「ダイヤモンド・オンライン」寄稿:アップルが「中国脱出」へ、上海を襲うロックダウンの次の試練

220531 「ダイヤモンド・オンライン」寄稿:アップルが「中国脱出」へ、上海を襲うロックダウンの次の試練

とうとう6月1日の正式「全面通常化回復」が発表された上海市。2500万人のうち約2200万人あまりが今日から外出できるようになるそう。

すでに企業の「操業再開」は5月中旬から始められ、全面通常化に向けた準備が進められていましたが、その間産業界からは「この2カ月で失ったもの/失われたもの」を問う声も上がり始め…そして、なんとあのアップルがこれまで依存してきた中国からインドでの生産拡大を発表、衝撃が

もっとみる

【ぶんぶくちゃいな】本格的に語られ始めた上海脱出

中国政府がやっとポストロックダウンに舵を切ってから、そろそろ2週間が経つ。このところ、ニュースの面でも政治レベルでの経済会議だの、経済政策の通達などが続いており、「通常の生活を取り戻す」とされている6月ももうすぐだ。

だが、政府の掛け声とは裏腹に、メディアを通じて流れてくる現場の声はこれまでになく、悲壮なものばかりだ。

多少明るいニュースといえるのは、5月26日に発表された「阿里巴巴 Alib

もっとみる
220528 「現代ビジネス」寄稿:香港のアイドル「MIRROR」が、老若男女からスゴい熱気で迎えられているワケ

220528 「現代ビジネス」寄稿:香港のアイドル「MIRROR」が、老若男女からスゴい熱気で迎えられているワケ

今週から月末まで寄稿記事が次々出ます。

こちらはずっとまとめよう、まとめようと考えていて、編集者さんに半年くらい前から振って振って振りまくっていたんですけど、ずっとずれ込んでいました。誰かに先に書かれたらどうしよう…と思いながら(笑)。

暗い話ばかりが続く香港ですが、実は人々はただひたすら落ち込んで過ごしているだけでもないんですよね。そして、そんな人々の気持ちに応えるすごいグループが出現。それ

もっとみる
220526 「東洋経済オンライン」寄稿:香港市民が「新リーダー」に抱く多すぎる不安要素

220526 「東洋経済オンライン」寄稿:香港市民が「新リーダー」に抱く多すぎる不安要素

今月始めに行われた「選挙」で次期行政長官に選出された李家超について、選挙速報以降ほとんど日本メディアで目にしなくなってしまったので、まとめて書きました。

まずは中国のいう「民主」の裏側についてもしっかりと書いておきました。この選挙の枠組事態が大事なことなのですが、日本人の理解を超えた構造になっているため、編集者さんも読んだだけでは混乱したようで、最初の校正稿で「いや、それ違うのよ、全然そういう話

もっとみる

【ぶんぶくちゃいな】ポストロックダウンに舵を切った上海、そして中国

とうとう、上海がロックタウン解除へのスケジュールを発表した。それによると、「解放」は以下のように進められることになっている。

もちろん、これらには「厳しく感染予防対策を敷き」「新規感染者数増大を抑え」「厳格な感染コントロールの常態化」といった条件がついているものの、最終的には6月末までに日常を回復することを謳っている。

その発表とともに、ネットには以下のようなタイトルの記事が並んだ。

「上海

もっとみる
220508 「ダイヤモンド・オンライン」寄稿:中国政府お墨付きの香港「次期トップ候補」、YouTubeアカウントを消され騒然

220508 「ダイヤモンド・オンライン」寄稿:中国政府お墨付きの香港「次期トップ候補」、YouTubeアカウントを消され騒然

5月8日に投票が行われた香港行政長官選挙の「唯一の候補者」、李家超氏について書きました。

今回の選挙は中国政府によって「唯一の候補者」宣言が行われたり、選挙戦と称する期間に発表された李氏周辺の発言が、「中国語としてこれどうなの?」「英語の意味がわからん」などとさまざまなネガティブな話題を振りまかれましたが、最大の話題はやはりGoogleが李氏陣営がYouTubeに設けた選挙活動用アカウントを削除

もっとみる
【ぶんぶくちゃいな】見えないボトムライン――地盤沈下続く香港メディア環境

【ぶんぶくちゃいな】見えないボトムライン――地盤沈下続く香港メディア環境

5月3日の世界報道自由デーに世界的NGO「国境なき記者団」は、毎年恒例となっている世界報道自由度の2022年度ランキングを発表した。

それによると、トップはノルウェイ、デンマーク、スウェーデン、エストニア、フィンランド、アイルランドと、北欧を中心に、欧州諸国の名前がズラリと並ぶ。新鮮なところでは8位には中米のコスタリカが、またナミビアが18位に入っていたり、さらに上から順番に見ていくと、トリニダ

もっとみる