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産業保健つぶやきシリーズ      (某社社内報投稿)第一回       ~不調と相談のタイミング~

皆様が相談されるそのタイミングはどんな状態の時でしょうか・・
ご相談を受けるカウンセラーの立場から拝見していると、人それぞれを感じます。
先ずは相談をしようと思ったときがそのタイミングだと私は思います。

人は先ず自身で考えますが、感情が高ぶり又諦め失意、焦燥・・
なかなか整理がつかないこともあります。そういう時に是非ご相談いただきたいのです。
ですが、相談すること自体を思いつかないこともあります。
その為にも平素から”相談することは良いことなのだ”との思いをお持ちください。

又周りの方がいつもと違う様子に気づいてあげることが出来れば素敵なことと思います。
そのようなときは、まずは傾聴(ただひたすらにきもちを聴いて下さい、アドバイスの必要はありません)いただければ最高の支援と思います。
そして保健師さん等に繋いでいただけると助かります。

相談のタイミングは何時でも良いのですが、次のタイミングでは是非相談していただきたいなと思っております。
〇問題が気になって日常生活に影響が出る
〇失敗したり、上手く行かなかったりしたことが週をまたがって常に思い出される
〇事故の現場に立ち会ったり、親しい人の死や大病に直面し、気持ちが何だか普通ではない
〇イライラ感が続く
〇孤立無援を感じる
〇食欲がなくなる
〇きっちりと睡眠がとれない(眠れない、中途で何回も目が覚める、常に眠たい)
〇気持ちの浮き沈みが激しい

では、相談の効果って何なのでしょう、人それぞれの効果があります
〇話を十分に聴いてもらえることで、何よりほっとすることが出来、安全安心の場を得たと感じる事でしょう
(先ずはその場でほっとしていただければと思います、一人で抱え込んでいたことの重圧から逃れることが出来たとのお声を聞きます)
〇カタリシス効果
(人は自身の思いを十分に話せると一旦はほっとし、少しのゆとりが出来ます)
〇判断ができるようになります⇒悩みを言語化し話すことによって、自身を客観視し本当の原因に気づくことが出来、適切な判断に繋がります。
(カウンセラーは鏡とも言います、カウンセラーのフィードバックを内省することで自身での判断が可能となります)

以上、心を中心としたお話しとなりましたが、ご家族の事、キャリア事どんな悩みでも先ずは遠慮せず相談することをお勧めいたします。
(いろいろな情報を得ることも出来ます)
  
【参考】
*カウンセリングとは(厚生労働省・e-ヘルスネット)
クライエントや患者が困っていることや悩んでいることを専門家との会話や対話を通して解決または自己受容あるいは自己変容していくもの。

*日本産業カウンセラー協会倫理要綱より
産業カウンセラーは、人間の多様性を承認しつつ、その尊厳、価値、可能性を擁護して人間の生涯発達を促進する視点で活動する。そのために、人としての自律を尊重し、忠誠と公正を重んじて働く人びとの福祉の増進をめざす。
 
*健康の定義(WHO世界保健機関憲章前文より)
Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.
健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが 満たされた状態にあることをいいます。

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