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【エッセイ】父と娘の数日間:子育ての挑戦と学び

妻が数日間不在となる、それは僕にとって未知の領域だった。

普段は僕は仕事の傍ら、育児は主に補佐役に徹しているのが現実だ。

しかし、その数日間、僕は一人で娘と向き合うことになった。

初日、天気は晴れ。

妻はまだ静かな朝早くから重いトランクを引いて、名残惜しそうに家を後にした。娘はまだぐっすり眠っている。

「今日からはパパと二人だね」と話しかけると、彼女は小さく頷いたように見えた。

ぎこちない保育園への送り迎えと、待ってくれない仕事の山に奮闘した初日だった。娘のお風呂、夕食を終え、ほっと一息。

しかし、初日の夜。

娘が急に発熱し、咳をしていた。

何とかしてあげたいけれど、僕はただ焦るだけ。

次の日、医師から「風邪ですね」と告げられ、ほっとしたのと同時に、「これからどうやって看病しよう?」という疑問が頭をよぎった。

仕事を休むことはできない。
だが、保育園は無理だ。

それからの数日間、僕は娘の看病に仕事に大奮闘した。

リモートワークが幸いし、リビングで仕事をしながら、娘が遊んでいる様子を見守る。

熱はあっても、元気そうで安心する一方、好奇心旺盛な時期、目を離すとすぐにいたずらをする。仕事の効率は悪かったが、仕方ない。。。

夜は娘が眠りにつくまでトントンとお腹に手を当て、咳や寝返りのたびに寝かしつけ。僕自身も睡眠時間が減っていったけれど、娘の寝顔を見るたびにそれが報われた。

妻が用を終えて帰ってきたとき、僕は何とか一人で子育てを乗り切った自信と、妻への尊敬の念で満たされていた。保育園をお休みしなければというハプニングもあり、当初の想定よりも何倍もぐったり疲れていたが、普段の育児の大変さはよくわかった。

そして何より、娘との絆が深まったことを感じていた。

娘が風邪を引いてしまったことは想定外だったが、その結果、僕は自分が成長できたと感じている。これからも妻とともに、二人三脚で娘の成長を見守り続けたいと強く思った。

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