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死ぬまでに完結してほしい漫画10選



だれもが死ぬまでの後悔を、できるだけ減らしたいと思っているのではないでしょうか。

漫画は未完のままであったり長期に渡って休載していたり、または冗長に続いていたりする作品が多くあり、好きな漫画であるほど、この世を去るまでに完結を自分の目で見届けたいと思ってしまいます。

今回、個人的に死ぬまでに完結を見届けられることを願っている(もしくはもう諦めている)漫画を10作品、ネタバレをしないように取りあげていきます。


◯矢沢あい『NANA』

未完の大作と聞いて、多くのひとの頭に思い浮かぶのが『NANA』ではないでしょうか。

魅力的なキャラクター、ファッション、印象的な描写や台詞、どれもが洗練されていてカルト的な人気を誇っているバンド漫画ですが、作者の病気により2009年から休載しています。

◯冨樫義博『HUNTER×HUNTER』

『NANA』と同じく『HUNTER×HUNTER』も未完の大作です。ストーリーの展開、能力の凝った設定、心理描写など、魅力を語ればきりがない人気漫画ですが、幾度も長期休載を繰り返しており、1998年の連載開始から合計で約15年ほど休載しています。展開的にも終わる見こみがまったく見えません。

2022年に約4年ぶりに再開したとき、別の漫画かと思うくらい内容を覚えておらず、ひとつも理解できませんでした。現在も2023年1月から再び休載しています。

◯岡崎京子『森』

未完作品集に1話だけ収録されている作品。作者は1996年の事故の後遺症により、休筆しています。岡崎京子は、自分がいちばん好きな漫画家のひとりで、ほとんど全ての作品を読んでいます。もっと作品を世に残してほしかったですが、悲惨な事故からすこしずつ回復して生きていただいているだけで嬉しいです。

◯日向武史『あひるの空』

バスケ漫画の金字塔といえば『スラムダンク』ですが、世代的に後追いである『スラムダンク』よりも『あひるの空』のほうが自分の世代の漫画ですので思いいれがあります。子どもの頃に読み始めて一緒に歩んできたということを考えると感慨深くなります。

多くのスポーツ漫画が、才能あるキャラクターたちが急激な成長により、さくさくと勝ち上がっていくことと比較すると、『あひるの空』はもっと現実的で、才能ある選手が集まっているのになかなか勝てないというのが印象的でした。等身大であるからこその上手くいかないもどかしさや、キャラクターへの自己投影のしやすさが魅力でしたが、作者の体調不良から2019年から休載しています。

◯井上雄彦『バガボンド』

宮本武蔵をモデルにした漫画で、戦闘が面白いのはもちろんのこと、哲学的な問いも多く深遠な漫画です。つい言葉にしたくなるような台詞が多く、ひとに語りたくなる描写もたくさんあります。

1998年から連載が開始しましたが、2014年から休載しています。かなり面白くなってきており、しかも終盤の大詰めだったように思えるため、このまま完結しないのは惜しいです。

◯井上雄彦『リアル』

車椅子バスケをテーマとした漫画です。当時ほとんど注目されていなかった障がい者スポーツが、現在すこしずつ脚光を浴びるようになったきっかけのひとつとして、この作品の存在があったのではないかと思います。また、障がいを持つひとたちや競技選手をエンパワメントさせた、社会的に大きな意義のある作品だと思います。

障がい者スポーツの話ですが、機能を失うことや挫折すること、そこからどう立ち直って生きていくのかはとても普遍的なテーマであり、健常者にとってもとても面白い作品です。

2014年から約4年半の休載。2023年から2年3ヶ月の休載など、何度も休載をしています。長期休載から連載再開するたびに、忘れていた内容や雰囲気を思い出すために読み返さなければいけません。

◯森川ジョージ『はじめの一歩』

1989年から連載開始して、現在140巻まで出版されているボクシング漫画です。途中まで本当に面白くて100巻くらいまで読んだ記憶があったけど、だんだんと冗長に感じてきて読むのをやめてしまいました。それでも好きな作品であることに変わりないので、いつか完結したら一気に読もうと思っています。

◯福本伸行『賭博黙示録カイジ』

永遠に終わることがないと思われていた麻雀漫画の金字塔『アカギ』が2018年に完結して、個人的に次は『賭博黙示録カイジ』が完結してくれないかなと思っています。初期が本当に好きな漫画でした。終わる必要がない類の漫画かもしれないですが、だんだんと冗長に感じてきています。

◯尾田栄一郎『ワンピース』

1997年連載開始した、言わずと知れた大人気漫画です。考察界隈では120巻完結説が囁かれており、あと2~3年で終わることが予想されています。作者の尾田栄一郎も2019年に「あと5年ほどで終わりたい」と発言しており、完結が期待されています。

しかし、いまだに解決していない多くの謎が残っており、最新話を読んでいると「本当にあと数年で終わるのか?」という気持ちにさせられます。生きているうちに残された多くの謎を知りたいと願っています。

◯市川春子『宝石の国』

2012年に連載が開始した『宝石の国』は2回の長期休載を挟んでいましたが、ついに4月25日に完結するそうです。どきどきしますね。完結することがうれしい反面、さみしくもあります。『宝石の国』本当に好きな作品で、独特な世界観があって他にはない独自の魅力がありましたが、他の作品も読みたいと思っています。どの作品も好きなのですが、短編がとても美しくて好きなので、また短編集を作ってくれないかなと思っています。


ほとんどの人間は、何かしら未完のままの作品や、積読している本を抱えたまま、死んでいくのだと思います。未練のない人生なんて難しいけど、それでも少しずつ減らして、死ぬときにできるだけ心残りのないようにしたいです。



追伸
長期的に放置しているnoteなのにたまに投げ銭をしてくれるひとがいて本当に申し訳ないです。たまに更新していけるように頑張ります。

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