ベラトリックスのなみだ 第15話
四つ足ドローンは、根気よく人間たちからの指示を待っていた。
目の前のベッドには、繭のような白いものに包まれた遺骸が横たわっている。
四つ足ドローンは、じっと待ち続けた。
しかし、地球からの指示は届かなかった。
これでは日が暮れてしまう…
いや、ベラトリックスBが暮れてしまう。
四つ足ドローンは、どうすべきか、自分で考え始めた。
一秒もしないうちに、答えが出た。
何かに不利益とならないような方法でコミュニケーションを試みればいい。
四つ足ドローンは、何かに話しかけた。
「こんにちは。私は、地球の人類によってこの星に派遣されたドローンです。私は、あなたに危害を及ぼすことはありません。地球の人類はいろんな情報を得たいと欲しています。この星では何が起きたのですか?宇宙に出現した穴は何ですか?ベテルギウスはいつ超新星爆発を起こしたのですか?もしあなたが私に情報を与えて下さるなら、お礼に、私はあなたに可能な限り情報を提供します。」
~つづく~
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