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号泣した”君に読む物語(The notebook)”

カナダ生活11年目のWakeiです。

今日は最近観た「君に読む物語」の備忘録です。
Noteやブログはテーマを絞ってやった方がよい、と言われますが、どうしても種々雑多なNoteになってしまいす。自分の記録でもあるので、気になるテーマでお付き合いただける方がいらしたら、嬉しいです。

君に読む物語(The notebook)

アルツハイマーになったアリーが二人の思い出を書き残したノート(The notebook)。そのノートを夫のノアが、すべての記憶を失いかけていくアリーの記憶を呼び戻すためにを読み聞かせる話。

物語は二人が出会った頃から、恋に落ち、別れ、そして再び結ばれるというノートに書かれているアリーの純愛ストーリーを辿ります。
そして、シニアになっても、二人がずっとお互いを思い合っている姿で締めくくる、王道で感動的なラブストーリーです。

私は最後号泣しました。

ストーリーは特別ではないのですが、アリーの明るく素直な人柄とノアの誠実さ、老い、そして死という人生の最終過程でも、二人の静かな愛が貫かれているのが、涙を誘います。


素直な感情で選んだアリーの愛

裕福で人柄もよく見た目も申し分のないロンとの婚約を破棄して、かつて愛し合ったノアの元に戻ったアリー。

いかにも恋愛ストーリーかもしれませんが、素直な自分の感情に従う意志の強さ、相手への信頼、二人ならなんとかなる、と思える恋愛ができるのは素敵です。人生の幸せや将来は型にはめられるものではありません。

私のまわりには、相手への恋愛感情よりもまず「経済力があれば、もれなく恋愛感情も後からついてくる」的な人や「経済的な不安から離婚する気はなく、夫の不満を言い続ける人」もいます。それは別に悪いことでもないでしょう。経済的な不安は不幸の元ですから。

現代社会の生存戦略として、経済力で優位に生き、強い子孫を残す確率を上げるのは、本能的にも自然でしょう。私だってアリーの立場だったら、現実的にロンを選びそうです。

でも、そんな風潮ばかり見てると「なんか違う、結婚って相手への愛情ってそんなものだったけ?幸せはそれだけ?」と寂しくなります。

だからこそ、裕福なロンよりも熱愛したノアを選んだアリーの選択に「それはないだろう?普通ロンでしょ?」と思いつつも、清々しさを感じます。

アリーとノアが生涯を通じて愛情に満ちていることに安堵し、嬉しい。たとえお話でも「やっぱり愛情は大切だよね」と信じたい、のです。

老後を考える

主人公のアリーはアルツハイマーになって、人生の素敵な思い出、最愛の人達すら、忘れていきます。

私たち60代にとってもこうした老後の問題は身近なことです。自分や配偶者がどんな老い方をするのはわかりません。

自分が老いて、自分ではどうすることもできない状態になったときに寄り添ってくれる人がいたら、どんなに幸せでしょう。私も夫にどこまでより添えれるのか、と思います。

そんな身近かな状況の自分の不安と二人への憧れがごっちゃになって、よけい号泣させたのかもしれません。

そんな感動にも拘わらず気になったこと

この映画で気持ちよく久々に号泣した私ですが、やはり英語で感情移入中心で見ていますから、細かい字幕を読んでいないせいで、よく理解していない部分があります。
後から、解説を見ながら、ネットフリックスで気になる画面を確認してみると「そうだったのかぁ」なんてこともあります。

そして感動にも拘わらず、気になったことがいくつかあります。

・なぜデューク(シニアのノア)に四角い顔の男性を起用したのか?
 デュークは顔の輪郭からして、面長なノアのイメージよりも四角顔のロンの老後に見えます。デュークをロンと混同しそうです。(デュークはロン、という意見もあります)

なぜデューク役に面長な若いノア似のシニア俳優を起用しなかったのか不思議です。
  
・亡くなる間際の70代オーバーのアリの顔に皴がない!
 シニアのアリの顔には目立った皴がありません。でも見た目は完全にお年寄り。一体なにがお年寄り顔にさせるんでしょう? 皺ではないのか?と驚きました。

・ノアの改築した家が老人施設になっている
 「どうしてそリッチでもないノアが高級な老人施設にアリを入居できるほどの経済力を持ったのか?なんかおかしい」みたいな疑問がネット上にありました。
私もあれ?どんな経緯?と思いましたが、私の勝手な解釈では、アリとノアはあの家や土地を利用し、アリの実家の援助も受けてナーシングビジネスをしたか、もしくはナーシングビジネスに売って、ある種の特別対応を受けている、と思ってました。

読者って辻褄の合わないところも、こんな風に自分の勝手な解釈で埋めてしまうもんなんですよね。

最後に

現実的には難しい話だったとしても、夢や憧れ、信じたいものを作り出して見せてくれるのは映画の大きな魅力です。

わかりやすい恋愛ストーリーでしたが、俳優やセリフ、シーン、音楽と言った映画の撮り方で、こんな美しく生き生きと伝わってくるんだぁ、というのを感じました。

純な恋愛気分を味わいたい方、思い出したい方にお勧めの作品です。



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