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わかおの日記93

今までで1番長い1日だったと思う。朝早く起きて貯水池へ赴き、トレーニングに精を出した。瞬発力のトレーニングとして、メディシンボール投げを取り入れ始めた。3キロの重さのボールを遠くまで飛ばすには、全身の力を総動員しなくてはいけない。普通のボールを投げるときとは違って、腹筋をにとても力が入る。良い練習になったような気がする。

家に帰って一息ついたあと、Netflixで配信された実写版「カウボーイビバップ」を1話だけ見た。好きな作品だっただけに、実写版のクオリティが低くてがっかりした。Netflixなのになんだかチープだった。

昼はパスタを作った。いつもの適当に茹でるだけのパスタではなく、きちんとニンニクを炒めるところから作った。このレシピで作ると本当においしいのだが、量が少ないのでさみしくなる。

そのあとは例に漏れずお昼寝をして、バイトの原稿を書いて出かけた。

前から楽しみにしていた、街裏ぴんくの独演会「Hardliquor」が渋谷であった。この間生でネタを見ることが出来たが、単独ライブに行くのは初めてである。そもそも芸人の単独ライブに行くのが初めてである。ぼくはワクワクしながらも、初めての場所に行く不安も抱えて電車に揺られていた。

やはり客層は、コアなお笑いファンといったような感じだった。しかしキャパが200人ほどのホールが満員になっていて、こんなにたくさん仲間がいるということに感動した。日々の生活のなかで、街裏ぴんくが好きな人間に出会うことはごくごく稀だろう。そんなレアな人たちが200人も一堂に会することは、ちょっとした奇跡だと思う。

ライブはとても面白かった。次から次へと鮮やかな嘘のエピソードトークが、街裏ぴんくの口から湧き出てくる。特に最後の方に披露した、「西武グループの令嬢だけが乗ることができる回送電車は地下700メートルにある秘密の街に繋がっている」というような内容の漫談は圧巻だった。まるで小説を読んでいるかのような感覚に陥る漫談である。2時間半ほど彼の話を聞き続けたので、なんだか脳みそがひどく疲れた。ほんとうにすごい芸である。

その足のまま多摩川に赴き、夜釣りに興じた。先に友人たちが釣り始めていたが、ぼくが合流した瞬間に大きな当たりがあったので今日はいけるのではないかとテンションがあがったが、一晩中粘って結局何も釣れなかった。何回か当たりはあったのだが、すべてばらしてしまった。本当に悔しい。いまだに多摩川で魚の姿を拝むことが出来ていない。来年までにはなにか釣り上げてみたいものである。

始発に乗るために、夜中に友人と多摩川沿いをふらふらと歩いていた。結果だけを見れば、今日のぼくたちは多摩川に釣り糸をたらしただけなのだが、不思議に充実していた。

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