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わかおの日記129

本当は今日から、1泊2日で北陸へ行くつもりだった。1ヶ月ほど前、北陸に良い釣り場があると知ってすぐに新幹線のチケットを取った。金沢大学に通っている友人を頼りに、単身石川県まで押しかけるつもりでいた。

朝早めに目が覚めて、石川県の天気を見てみると、ありとあらゆる種類の警報や注意報が発令され、気温はマイナス1度だった。これでは当然釣りなどできるわけがないし、外出できるかも怪しい。ぼくは前の日から北陸のお魚さんたちに思いを馳せていたので、釣りがダメとなると全くやる気が無くなってしまった。絶対布団の中にいた方がいいだろうと冷静に判断を下し、新幹線のチケットをキャンセルして2度寝した。

急に暇になってしまったので、前から楽しみにしていた映画「音楽」を観た。これはとんでもなく良い映画だった。音楽の格好よさとか、初期衝動をみごとに表現していてすごかった。不良が突然バンドを組むという内容の青春アニメなのだが、練習を重ねてどんどん上手になるとかそういうことは一切なく、ただガタイのいいヤンキーがドラムをドンドンと叩き続け、それに合わせてヤンキーふたりがベースをベンベンするだけという演奏が終始続く。ヤンキーはベースとギターの区別もついていないので、ダブルベース体制である。

でもそれでいいのである。音楽ってそういうものだから。音楽を手段としてしか捉えていない変拍子早弾き分数コードモリモリ超絶技巧のバンドよりも、とにかく音楽が楽しくて仕方ない軽音部の弾く「小さな恋のうた」のほうが響くものがあるだろう。なんだかバンドがやりたくなった。曲でも作るかと適当にコードを繋げていたけれど、少しやって飽きてしまった。絶望的に歌詞のセンスがない。「俺を振ったお前は絶対に不幸になれ。何があっても永久に」みたいなことしか書けない。

昼からずっとレポートをやっていた。映画「スタンド・バイ・ミー」を観て感想文を書くだけというやつ。前に観たことのある映画だったので余裕だった。散々パロディやオマージュをされている映画なので、元ネタだと思って観る分には面白いが、映画としてはあまり面白いと思わなかった。全編を通して暗すぎる。もうちょっと救いがあってもいいのでは。

追伸 誰か明日釣りにいかないか、誰でもいいんです。釣竿は貸すんで。




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