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わかおの日記80

ここ最近の釣行は、散々な成果に終わっていた。過去3回ほどは、意気揚々と釣りに赴いたものの何も持ち帰ることができずに撃沈してしまった。しかし今日の釣りはひと味違う。初めての船釣りである。ぼくは野球部であった頃以来の早起きをして、荻窪駅に赴いた。

そこから車で2時間ほどかけて、三浦半島に到着した。どうして急に船釣りなどできる運びになったかというと、小学校以来の友人が誘ってくれたからだ。小学校のときの先生が三浦半島の別荘地にマンションを所有していて、仲間のボートを借りてくれるというのである。さすが私立小学校、先生までもがリッチである。

ぼくが思っていたよりも、海の上は揺れる。どこまでも続く海の上で、釣り糸を垂らすのはなかなかいいものである。いつものような、ひたすら待つだけの釣りとは違い、多少のスピード感が要求されるので、それはそれで面白かった。カワハギはとても餌をとるのがうまいので、常に竿先に神経を集中させなければならない。今日はぼくにツキがあったらしく、カワハギやらキュウセンベラやらがどんどん釣れた。今までと比較にならない獲物の大きさと引きがやみつきになりそうだった。

結局6時間弱粘って、ぼくはカワハギ4枚と、キュウセンベラ、アカハタ、それにトラギスがいっぱい釣れた。大満足である。

家に帰って料理をしようとしたが、寿司屋で修行していたことがある父親が放っておいてくれなかった。「手際が悪い」とダメ出しをされ、結局ほとんど父が魚の処理をしてくれた。こんなに父親に頼もしさを感じたのは初めてかもしれない。カワハギの刺身と、肝醤油は絶品であった。釣りって楽しいな。


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