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わかおの日記100

記念すべき100日目の日記だが、まったくやる気が起きてこない。もうぼくは疲れてしまった。今日はサークルで野球を頑張り、いいピッチングをすることが出来たのでそれで満足である。さらにぼくはストイックなので、明日もトレーニングに励まなければならない。そのことを考えたら、寝るのを延期してまでこんな日記を書く必要はないのではないか。別に一日くらい日記をさぼったところでなにか不具合が生じるわけではない。この広大なインターネット空間の中で、ぼくの日記の一日分など、大気を舞う塵にも満たないちっぽけなものである。そんな塵未満のものを生産するよりも、早めに寝た方がよっぽど生産的なのではないか。そもそもぼくが日記を書いている本来の目的は、文豪になるための練習なのではなかったか。それがどうだ、今では本義を忘れ、速い球を投げることと魚を釣ることとラジオを聴くことにうつつを抜かしているだけではないか。どうして天から与えられたこの文才を生かさずに、わざわざ才能のない野球などを頑張っているのだろう。お前が受験勉強から得た教訓は、「才能というものは、やはりある」ということだけだったじゃあないか。それが諦められないのがぼくの性である。全てのことを合理的に考えて行動できるのならば、文学部になど入っていない。そういえば今日野球場へ向かう途中で太宰を読んだが、改めて読むと大体こんな感じの文体だった。自嘲と皮肉と女性への恐怖がないまぜになったような感じで、ぼくとしてはとても親近感を覚えた。そういえば卒業式のときにいただいた名誉ある「女性を大切にしま賞」の受賞者発表の際にも、スクリーンにでかでかと太宰治の近影が映し出され、その上にぼくの名前が書いてあったような気がする。先生はぼくの本質をあの時点で見抜いていたのだろうか。だとしたら恐ろしい限りである。けれでもぼくは全くモテないので、愛人を沢山作り、挙句の果てに心中して死ぬことは絶対にないと断言出来る。おそらく今の彼女で最後だろう。女性というのは本当に難しい生き物だ。いやもしかしたら女性という生き物を難しいものとしているのは、ぼく自身なのかもしれない。雑談をするだけでも、変に意識してしまうぼくが悪いんじゃないか。向こうにぼくを陥れてやろうとか、取って食ってやろうなんて気はさらさらないのかもしれない。だとしたら完璧に悪いのはぼくである。今まで迷惑をかけた何人かの女性たちに全力で土下座したい限りである。半分寝ながら適当に書いていたら結構いい感じの分量になったので、今日はここまでとさせていただきたい。

今日の投球フォーム。自信があるのでみてね。

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