見出し画像

人脈を広げる前にするべきたったひとつのこと

先日、ある方とお会いした。以前から飲み会などでお会いしたことがあったのだけど、わたしがゆっくりお話をするためにお会いしたいとずっと思っていて、その念願が叶ったというわけだ。とても楽しく充実した時間だった。その結果、分かったことについて書いてみたい。

仕事関係の人に会って人脈を広げるのは、どこかに自分が仕事が回ってくるのを期待してという気持ちがあることは否定できない。だから、よく仕事関係の人が集まるセミナーや会合にただ参加することもあると思うのだけど、それだけでは名刺が貯まるだけなんだと思う。

今回、大事だなと思ったのは自分の仕事をどれだけ持っているか、だ。それれは、稼ぎがあるかないかは関係がなくて、自分で創り出しているものがあるかないかなのだ。人脈を広げるというのはそれを交換する相手を増やしていくということなんだと気がついた。

だから、まずやるべきことのひとつめは自分の商品を作ること、自分のサービスを作ることだ。あるいは自分の世界と言い換えてもいい。わたしなら、本を作る、教材を作る、文章を書く。または(まだ実現されてはいないけれど)旅×言葉=学びのサービスを実際にやってみて続けるこということだ。

では、会社員だったらダメなのか、というとそんなことは全然なくて、会社員は自社商品が、組織への貢献になると思う。どんな情熱を持って、どんなふうに組織に影響を与えているか、それがわかる何かが自営業者の自社商品や自社サービスということになるんだろう。そういう人だからコラボのお声かけや仕事の依頼が舞い込むのだ。「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」なんだと思う。ちょっと違う?

わたしは今まで、日本語教師の仕事にしても、ライターの仕事にしても数々のセミナーに時間とお金をかけてきた。いそいそと名刺交換に精を出し、Facebookの友達申請したし、セミナーそのものは勉強になったけど、勉強は勉強で、それはそのまま仕事には繋がらなかった。それがなぜか今ならわかる。それはその時の自分には、自社商品も自社サービスも、自分がやりたいこともなかったからだった。ただの勉強に終わった。

自分には何もないということにも気が付かず、ただこの名刺交換をやっていればワンチャンしたい仕事がもらえるかも……なんてよだれを垂らして待っていただけだった。恥ずかしいにもほどがある。

でも、それだけじゃない。わたしは今まで必死にクライアントワークに精を出してきた。仕事が仕事につながることもあろうかと、依頼される仕事はどんどん受けてこなしてきた。「できるやつだ」と評価されたかったし、実際に評価してもらった。それはそのまま仕事には繋がったこともあった。おかげで休む暇もないほどここ数年は大忙しだ。でも、急に仕事が終わったり、ギャラを交渉するとそれ以来依頼が来なくなあることもあった。仕事は、ただの仕事に終わった。

仕事があるだけでもありがたい。依頼されるうちが花。そういう気持ちももちろん持っている。だから、今の生活でもほとんどがクライアントワークだし、そのおかげで自分は生活できている。

その一方で、わたしは何をやりたいのか、どんなことができるのかを考え尽くして商品やサービスを作る。手を動かして作り、足を動かして売りに行く。話を聞いて、改良する。それを繰り返し繰り返しやる仕事を持っているからこそ、出会った誰かと一緒に仕事ができるのだ。それこそが「自分の仕事」なんだよなとここに来てようやく気づいたのだ。

セミナーに参加するだけでは永遠に消費者のままだし、クライアントワークをこなすだけではいつまで経っても労働者のままなんだ。いい加減、消費者から、労働者から生産者への転換を図らなければならないだろう。起業家としてもいいかもしれない。

わたしはわたしの世界を作ろう。それを表現するための作品、商品、サービスを作ろう。それは勇気がいることだ。リスクも伴う。でも、山が見えてしまった以上、わたしはその山を登らなければならない。そして一人では登れないその山を誰かの協力を得て登らねばならない。山を登ろうとしている誰かに力を貸せる自分でもありたい。

つまり、それはどういうことかというと、誰かの世界と誰かの世界が混ざって、より良い世界ができあがる。その世界を目指して生きるということだ。



サポートよろしくお願いいたします。 サポートいただけたら、大好きな映画をみて、 感想を書こうと思います。