わかば

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わかば

滋賀出身京都在住のライター。得意分野は語学学習、書評、インタビュー。日本語教師もしています。文学と映画を養分にして、書くことで呼吸する人。思春期中学生双子女子と日々格闘中。田舎に移住計画あり。歌舞伎を愛しています。noteでは、日本語教師、思春期育児、読書感想について書きます

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  • El Viaje

    タイトルはスペイン語で「旅」 ささやかな「旅」の記録です。

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    京都を中心に関西エリアの食べ歩きの記録です。

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【ポートフォリオ】ライティング実績

初めまして。若林佐恵里(わかばやしさえり)です。 京都を拠点に関西一円でライターとして活動しています。 ライターを始めてから5年くらいになります。 外国人に日本語を教える日本語教師の仕事もしています。日本語教師の仕事は15年くらいになります。 「ことば」にまつわる仕事に興味があります。また、中学生の双子の母でもあります。 ライターとしての得意分野は旅行、語学、美術、移住、日本語などです。じっくり取材をして読みごたえのある記事をつくりたいと思っています。 企画も得意で

    • 結婚とは何かを『光る君へ』をみて考える

      昨日もまた『光る君へ』を食い入るように見た。これを小学生か遅くとも中学生までには観たかったなと思う。小学校の頃、『まんが日本の歴史(平安時代中期)』を何度も読んで紫式部に憧れていたのだ。あの頃、観ていたらもう少し違った価値観を持っていたのではないかと考えたりする。そのくらいこの大河ドラマは私にとってインパクトが強いということだ。 昨日の『光る君へ』で、まひろ(紫式部)は道長との子供を身ごもってしまう。正真正銘のW不倫である。夫である宣孝はそのことを知っている。まひろは「別れ

      • もやもやするのは一人ダメ出しと一人弁解をしてるから

        ここ数日、どうして人は悩んだりもやもやしたりするのかなって考えていました。高2の娘の考えていることがさっぱりわからず、いや、わからなくて当たり前なのですが、無視されたり、嫌な顔したりされて、それも思春期だからしょうがないのですが、しかし、それが暗に、「あなたはいい母親じゃない」と言われているような気がして辛くなっていたのでした。 そして、先日読んだ坂口恭平さんの『苦しい時は電話して』に書いてあったつらいときはまず「自己否定をやめること」という話を思い出しました。とにかく、メ

        • 2024年6月の月報

          こんばんは。わかばです。 日本語教師の小さな勉強会「わかばゼミ」をやっています。毎月、月初にはその前の活動についてまとめた月報を書いています。 「わかばゼミ」ではは普段「日本語教育やその関連のことについて勉強したいな」「誰かと悩みや考えを共有したいな」「日本語教師として成長したいな」と思っている人の場所を提供する小さなコミュニティです。 Facebookグループで連絡をとりながら、月3〜4回、オンラインの勉強会を行なっています。メニューは以下のような感じです。 ・雑談

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        【ポートフォリオ】ライティング実績

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          『生きのびるための事務』の感想

          一昨日買ったこの本を今日読み終えました。 タイトルから想像するに、生き延びるために年金とか保険とか税金とかをどうするかという話だと思ったのだけど実はそうではありませんでした。自分がどのように生きたいかを明確にし、それを実現するための方法が「事務」なのです。 これは漫画で、主人公であり、著者の坂口恭平さんが、自らがつくりだしたキャラクターであるジムのアドバイスを聞きながら、自分の望む生き方を実現していくという話です。 この本の中で印象的だったことが2つあります。 まず、

          『生きのびるための事務』の感想

          教師の仕事は自己表現である

          先日読んだ論文の冒頭に引用されていた一文に「教えるという行為は『その教師が何者であるかということを表現すること』」とあった。約20年の日本語教師生活を通して、学習者とともにしている自分の仕事を定義するとしたら、これほどぴったりの言葉はないとおもう。 わたしは養成講座でも現役講師の研修などでも「なぜ日本語教育をするのか」と受講生の皆さんに問う。その答えは「学習者のサポートをしたい」という答えがわりと多くて、その先を見ていないことが多い。しかし、問うべきはその先なのだ。「なぜ、

          教師の仕事は自己表現である

          思いを告げない理由とは

          評判の朝の連続ドラマ『虎に翼』を配信で追っかけながら見ています。最近やっと追いついたところです。とてもいいドラマだとおもいます。主人公猪爪寅子を演じる伊藤沙莉さんの演技もとてもすがすがしいです。ドラマは戦争を経て、戦後の後半パートに入っていきます。 ドラマでは主人公猪爪寅子に密かに思いを寄せる男性が二人いました。裁判官の花岡さんと猪爪家に住み込んでいる書生の優三さんです。 花岡さんは優秀な裁判官でとてもシュッとした男性です。大学時代から寅子が好きで、佐賀に赴任する前に寅子

          思いを告げない理由とは

          目の前にいる人が世界への扉

          毎週日曜の大河ドラマ『光る君へ』を楽しく観ています。特に昨日の放送はわたしにとって共感できる内容でした。なぜかというと、外の文化や言語、世界と出会う喜びが凝縮されていたように感じたからです。その喜びはわたしが日本語教師という仕事をする原動力でもあります。 このドラマの主人公であるまひろ(紫式部)は父が越前国の国守になるにともなって越前へ赴きます。そこには日本との貿易を求める宋人がたくさんいました。その中の一人薬師(くすし)だという周明とまひろは仲良くなり、宋の言語を学ぶよう

          目の前にいる人が世界への扉

          寂しさを何で埋めるかにその人自身がある

          先週、映画『悪は存在しない』を観ました。第94回アカデミー賞では『ドライブ・マイ・カー』で国際長編映画賞を受賞した濱口竜介監督の最新作です。まずは予告編をご覧ください。 結論からいうと、とっても良かったです。濱口監督の世界観は唯一無二で突き抜けていると思います。芸術的であり社会的であり何より美しい。 現代社会を鋭く見抜いて、それを芸術的に反映させた脚本といい、最小限に抑えた俳優陣の演技といい、美しい映像といい、解釈を観客に委ねたラストといい、とにかく全てが最高でした。観て

          寂しさを何で埋めるかにその人自身がある

          2024年5月の月報

          こんばんは。わかばです。 日本語教師の小さな勉強会「わかばゼミ」をやっています。 2024年4月10日からこの勉強会を始めてほぼ2ヶ月経ちました。参加してくれている数人のメンバーと共に少しずつ情報共有をしたり実際に勉強会を開催したりしています。 このゼミは普段「日本語教育やその関連のことについて勉強したいな」「誰かと悩みや考えを共有したいな」「日本語教師として成長したいな」と思っている人の場所を提供する小さなコミュニティです。Facebookグループで連絡をとりながら、月

          2024年5月の月報

          言語化するから全ては前に進み出す

          今、リトルプレス「わかば企画」にて、9月発売したい新作の旅行記を7月の脱稿を目指して書いています。編集してもらっているたい子さんに支えられながら、1日に1000字ずつ書いています。 しかし、この年度はじめ、忙しい毎日のなかで、1000字書くというのはなかなかむずかしいことでありました。日々の仕事は忙しく、わたしの頭をいっぱいにする悩み事もあって、原稿は遅々として進みませんでした。 どうすれば、書けるようになるのか。そうやって悩んでいるわたしに「書き続けていれば、楽に書ける

          言語化するから全ては前に進み出す

          50歳までにこじらせ成分をゼロにする

          45歳にもなって自分を「こじらせ」ていると公言してしまうのはかなり恥ずかしいのですが、日常で、何かにイラッとしてしまうとき、愚痴を言いたくなってしまうとき、その原因を考えるに、自分はどこか「こじらせ」ているなと思います。そして、こじらせを自分の内に抱えたまま年はとりたくないのです。 「三十にして立つ、四十にして惑わず、五十にして天命を知る」と言ったのは中国の古代中国の思想家にして儒教の始祖である孔子なのですが、これは本当に当たっています。意味は「30歳で独立し、40歳で迷い

          50歳までにこじらせ成分をゼロにする

          語学学習は孤独と繋がりの両輪ですすむ

          宇多田ヒカルの「For You」という歌に「一人じゃ孤独を感じられない」という名文句があります。家族と暮らしている家でふと感じる孤独。盛り上がっている教室内で自分だけがついていけず心にズシンと感じる孤独。人は誰かのなかにいるからこそ孤独を感じてしまうものなのだとこの歌は教えてくれています。 今から25年前、ちょうど20歳だった頃、メキシコに留学していました。スペイン語を勉強するための1年間の長期留学で、期待に胸を膨らませて太平洋を渡りました。 しかし、そのすぐ後に待ってい

          語学学習は孤独と繋がりの両輪ですすむ

          自分を信じられない時は過去に理由がある

          4月は公私にわたっていろいろなことが起こり、落ち着いた日常を過ごすことができませんでした。その結果、言い訳になるのですが、毎日のルーティンでしていることや、noteのエッセイも滞りがちになりました。5月からは気持ちを入れ替えてしっかりやるべきことを積み上げていかねばという気持ちでいます。そのことが心に平穏を呼び寄せ、自分を幸せへと導いてくれるとおもいます。 4月の終わりにあることに挑戦しようとしていました。それは自分で決めていたことでした。具体的には書けなくて、奥歯にものが

          自分を信じられない時は過去に理由がある

          全ては月と太陽のようにひきあっている

          先月の20日から22日までの3日間、奄美大島にいました。奄美大島のことは前々回の記事で書きましたが、今回も奄美大島での気づきから、自分のまわりの世界のことを見つめてみたいとおもいます。 奄美大島では、海の近くの民宿に泊まっています。今回も大和村という村の小さな入江にある民宿に宿泊しました。早朝、朝日を見ようと海岸に出て沈みゆく月を眺めていました。そして空が明るくなってゆくにつれて、その月の沈む軌道の上から朝日が登ってくるのです。当たり前の話なのですが、奄美大島に来ると月と太

          全ては月と太陽のようにひきあっている

          書き残すことは未来の自分への手紙

          昨日は年度末ということもありまして仕事部屋の大掃除をしていました。大掃除をするたびに見てしまうのが、過去に人からもらった手紙で、特に1999年のメキシコ留学中に、日本や友人のいる国から送られてきた手紙です。かれこれ25年前のものです。受け取ったその時にも大いに孤独な留学生のわたしを励ましてくれましたが、25年後の今読んでみても、変わらず今の私を励ましてくれるから不思議です。 1999年、わたしはスペイン語を学ぶ大学3年生でした。この年、大学の留学制度でメキシコシティにあるメ

          書き残すことは未来の自分への手紙