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確実にコマの色を変えて行くシンプル戦略 #87 ターンオーバー戦略

戦略的と言えば、予想外の展開で相手の計略を出し抜いて裏をかいたり、更に、その先を読んで裏の裏をかくなどが典型的です。

そもそも、戦略的思考とは、目的や目標を達成するために、何らかの現象や法則などを用いて、仮説として論理的に立案することです。

これだけを捉えると、戦略とは、様々な伏線が絡み合い複雑なものだと考えるかと思います。
実際に歴史上の戦闘には、軍師と呼ばれる戦略的思考に長けた立場の者がいたとされます。
戦国時代であれば、豊臣秀吉に使えた竹中半兵衛や黒田官兵衛が有名です。

反面、現代のビジネス戦略となると、際立って優れた軍師の存在よりも、組織に属する個々が一元化して理解し合い、自律して動かす組織戦略が一般的になっています。

その意味でも、戦略を如何にシンプルに可視化して共有できるかが重要視されます。
そして、その典型的なものが、ターンオーバー戦略という概念です。

分かり易く説明するとなれば、陣取りゲームの代表でもあるリバースゲーム(オセロ)かと思います。

ボード上の64マスを奪い合って、最終的に、獲得したマスの数の多いプレーヤーの勝利となります。
その際、対戦プレーヤーの駒を自分の駒で挟み込むと、対戦プレーヤーの駒は自分の駒に入れ替わります。
勿論、自分の駒が挟み込まれると、今度は、自分の駒が対戦プレーヤーの駒に入れ替わることになります。
正にターンオーバー(入れ替わる)です。

ボード上の64マスのターゲット市場ということになります。
そして、この64マスに、それぞれ、戦術を落とし込み、すべてを、自社のコマにターンオーバーさせて行きます。

この戦略は、市場をボードとして見立て、シンプル化しているところです。
シンプル故に、組織で、俯瞰的に共有できるところが最大の特徴となります。

結果、戦略を司る側も、戦術として実行する側も自分たちの状況を把握し易いために、戦略の評価検証や軌道修正もし易くなります。

戦略を推進するのが苦手な組織ならば、まず、導入を検討してみて欲しいと思います。
また、戦略に長けた組織でも、十分に導入価値があろうかと思います。

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