クレカ

スマートな精算

2006年7月10日 (月)/11日 (火)

自分でどなたかを招いて会食をするとなると、支払いって気を遣いますよね。

絶対自分で払うつもりでいたのに、気がつくとゲストに先に払われていたり、帰りぎわに精算とゲストのお見送りが重なってしまい、あたふたしたり、会計をするレジの前で、どちらが払うかでもめてしまったり……ウチでもけっこうありますよ。

それでもこういうケースは、精算をしてくださろうとするだけ良いのかもしれません―。

場合によっては、「誰かがしただろう」ということで、全員そのままお帰りになってしまったり、「お客様を見送ったら支払いに戻ってくるよ」とおっしゃったのに、そのまま忘れてお帰りになってしまったり、ということもあります。

接待の席などの場合は、ゲストの前で支払いの話をされたくない、というお客様も多いですから、スタッフもお声をかけるのにためらうことがあり、なかなかスムーズにいかない場合がありますね。

もちろんお客様は、支払いをしたくない、とおっしゃっているわけではありません。

ただ、なんとなくタイミングが悪く、しかもお酒が入っていますから、ちょっと判断が甘くなってしまうだけなんだと思います。

前述のお客様達も、翌日以降に「ごめんごめん!」と言いながら、きちんとお支払いをいただいていますから―。

一方で、とてもスマートに精算を済ませるお客様もたくさんいらっしゃいます。

そういうお客様は、ご本人の段取りのよさもありますし、いわゆる「場慣れ」もしてらっしゃるのでしょうが、「むむむ!お主、出来るな!」と思うことも多いですね。

今日は、そんなお客様達から学んだ、会食相手のゲストに気を遣わせず、店とのやり取りもスムーズにいく精算の方法をいくつかご紹介していきましょう―。

1.精算方法を決めておき、事前に店側に伝えておく

  ウチの場合、支払い方法には次のようなものがあります。
  ・現金 ・クレジットカード
  ・商品券やギフトチェック 
  ・売掛(請求書を送付しての後日精算)

  このうち、売掛以外は当日に精算が済んでしまうものです
  が、たとえば現金やカードを渡しても、即「はいOK」と
  はいかないことが、社用の辛いところです―。

  例えば、社名を入れて領収証を切るとか、その領収証をい
  くつかに分けるとか、何社かで分担するので1社ずつ精算
  するとか、カードも金額を分けて決済するとか、今思いつ
  くだけでも何通りかの方法があります。

  一方、売掛にしても、請求書をどこに送って欲しいのか、
  請求書の宛名は自分なのか、会社の部課名なのか、明細を
  添付するのかしないのかなど、その会社によっての方法が
  異なりますよね。

  ゲストを見送ったり、一緒に二次会に行ったりするのに、
  お相手を玄関先で待たせておいてそれらの処理をしている
  余裕は正直無い、と思います。

  ご自分の希望を、予約の時点か、あるいは当日の会食前に
  でも店側に伝えておけば、店側も前もって準備ができる
  分、スムーズな精算につながると思いますよ♪

2.支払うのが誰かを、きちんと店側に伝えておく

  精算は絶対に自分達がする!というお席の場合、会食前に
  でも店の責任者か、部屋のサービス担当に顔を見せて、そ
  れをきちんと伝えておくのがベストです。

  と言っても、
  「○○社の△△といいます。今日は僕が支払うので、他の
   人が払うって言っても、一切もらわないでね!」
  と念を押しておくだけのことなのですが、実はこれが大事
  なことなんですね―。

  リピーターのお客様をのぞき、電話やメールだけで予約を
  受けたり、打合せをした場合、店側は初めてお客様とお会
  いすることになります。

  部屋のサービス担当なら、部屋の中でどの方が下座に座ら
  れたか(=ホスト役か)がわかりますが、他のスタッフに
  はわからないですよね。

  どなたかが部屋から出てこられて、「支払いするよ~」と
  言われたら、それが誰だろうと受けてしまうかもしれませ
  ん。

  しかし、前もって「自分が!」とひとこと言っておけば、
  部屋係りや責任者は、キャッシャーに入る可能性のあるす
  べてのスタッフにそれを伝えることが出来ますから、うっ
  かりゲストから支払いを受けてしまうことが防げます。

  接待の席なのに、ゲスト側に支払いをされてしまうことほ
  ど、最低なことはありません―。

  店側も、お客様の顔をつぶしたことになりますから、信用
  問題になりますしね…。

  ただし店側も、知らないことには気の回しようがありませ
  ん。

  ぜひ、ひとこと声を掛けてくださるようお願いいたしま
  す。

3.トイレタイムを有効に使う

  お酒もすすんで、〆の食事も出て、水菓子(デザート)を
  運んだあたりで、トイレに立つことがありますよね。

  手際のいい方は、この時を有効に使われます―。
  そろそろお酒の追加も打ち止めですから、まずは先に精算
  をしてくださるわけですね。

  「このカードで支払うからね。領収証は○○社宛て、人数
   5名様って書いてくれる?トイレ行ってくるから用意し
   ておいてね」

  トイレからお戻りになるときには、サインをするばかりの
  クレジット伝票と手書きの領収証が出来上がっていますの
  で、ささっと署名して、控えとカードと領収証を受け取っ
  て「はい、おしまい!」となります。

  あとはゲストと一緒に帰ってしまっても、何の心配もあり
  ません。

  「いつのまに?」と思うくらい、スムーズな方法だと思い
  ます。

4.現金を預けておく

  社用よりも、個人のお客様に多いのがこの方法です。

  会食が始まる時間よりも早めにみえて、予想よりも少し多
  めの現金をあらかじめお店に預けてくださる、という方法
  ですね。

  「え~?そんなこと…お店がなんだか信用できな~い!」
  と思われる方にはあえてお奨めいたしませんが、店側の責
  任者か、キャッシャー担当に直接預けるのが良いでしょ
  う。

  この場合も、水菓子が出たあたりでさりげなく席を立って
  こられ、「足りた?」などと声をかけてくださる方が多い
  ですね。

  その時点で精算をして、釣り銭や領収証をお渡しし、無事
  に会計終了!ということになります。

  場合によっては、不足が無いことを確認したら、釣り銭や
  領収証を封筒に入れておき、お開きで席を立たれるときに
  そっと手渡しして会計終了!ということもあります。

  どちらにしろ、相手に会計の場を見せない、お金を意識さ
  せないという意味では、とてもスマートな方法だと思いま
  す。

  この方法は、私も、お世話になった方を招いての食事の席
  などで、時々使わせていただいてます♪

それにしても、お金の問題は微妙ですね―。

十人十色といいますが、ほんとうにそのお客様によってのご事情が異なります。

中には「借りを作りたくないから、自分が払う!」とおっしゃるゲストもいらっしゃいますし、「もうすでにお会計はいただいておりますから…」ととりなしても、「じゃあ、その分を今先方に返金しろ!」と迫ってきたりします。

かと思うと「絶対に僕以外からはもらわないでよ!」というお席のゲストがキャッシャーにみえて「実は、今日は私が払う番なんだよ。さっき相手に話はしたから、今支払うね。」などとおっしゃる場合もあります。

そんな時はうまく話を引き伸ばしつつ、スタッフを部屋へ行かせて、こっそりとホストに声をかけるのですが、大抵はゲストの方のウソだったりしますから、「言ってくれて助かった~」と感謝されることが多いですね―。

会社同士の駆け引きがあるのでしょうが、私どもにはわからないお話ですので、とりあえずホスト側とのお約束が優先、というわけです。

会費制の懇親会で、参加会社別に20枚以上の領収書を書くこともありますし、送った請求書の明細内容が先方の総務で了承されず、ホスト役を務めた方が困って相談にみえることもあります。

私どもも、みなさんそれぞれのご事情にあわせて(法に触れなければ)なんとかお役に立ちたいと思っているのですが、やっぱり大切なのはコミュニケーションでしょうか。

ゲストをたてながら、スマートにスムーズに接待の席をクリアしたい方、ぜひ会食の前に店側とコミュニケーションをとってみてください。

一番不安な「精算」も含めて店の持っているノウハウをうまく使うこと、それが接待成功の一つのカギかもしれませんよ。


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